1月5日、J1の浦和レッズは、サンフレッチェ広島から日本代表GKの西川周作(27)を完全移籍で獲得した。大型補強でサポーターが喜ぶかと思いきや、いまいち反応が薄いと、スポーツ紙のサッカー担当記者は言う。
「西川選手の移籍はシーズン中に噂されていたので、加入についてサポーターに話を聞くと、『Jリーグでトップクラスの選手だし、失点の多い浦和には最適な補強だけど、正直、またかって感じ‥‥』という返事が多かった」
それもそのはず。ここ数年の浦和は、MF柏木陽介(26)、DF槙野智章(26)、DF森脇良太(27)といった広島で活躍した選手だけではなく、6年間広島を指揮していたペトロヴィッチ監督(56)まで獲得して、“広島化”が進んでいるのだ。
「ペトロヴィッチのサッカーは、“頭を使って走る”が基本にあるので、順応しきれない生え抜きのベテランを放出し、戦術を理解している“教え子”の選手獲得を希望するため、広島の選手が増えていくのです」(サッカーライター)
これでチームが強かったらサポーターも7シーズン優勝から遠ざかっているので納得するのだが、昨年は6位でACL(アジアチャンピオンズリーグ)の出場権も逃しており、フロントへの信頼感は下降している。
「主力を放出している広島がリーグ2連覇しているだけに、西川を獲得して優勝争いにも加われなければ、監督やフロントの更迭を訴えるサポーターの声が上がるのは必至でしょう」(前出・スポーツ紙記者)
優勝するしか“脱広島化”はないようだ。