一発必中の思いで勝負馬券を購入したものの、向こう正面の展開に一喜一憂しながら、最終コーナーを回った直線で大外一気のまくりで一発逆転‥‥。そんな手に汗握るアツい鉄火場ドラマが堪能できる競馬番組「競馬場の達人」では、馬券長者となった有名人がズラリ。アッパレ一獲千金を成し遂げた高額的中シーンを総流しレビューする。
毎回、競馬好き有名人が自腹勝負で、しびれるまでのギャンブル魂を披露してくれるのが、グリーンチャンネルで放映中の長寿番組「競馬場の達人」だ。演出一切なしの12レースで、のるかそるかの熱い闘いが繰り広げられているのだ。
番組プロデューサーの黒木勇氏が語る。
「番組では、忙しい仕事の合間を縫ってでも、PAT式などで毎週馬券を購入しているような競馬好きの有名人を“達人”としてご出演願っています。もちろん、万馬券を的中させて番組も盛り上げてもらいたいというのが本音です」
しかし、勝負は水物だけに、連戦連勝の猛者でも番組収録時に、きっちり勝ち組になるのは至難の業だという。
中でも理論派の馬券術で定評のある東進ハイスクールの林修先生(48)は、「今でしょ!」とばかりに昨年4月、満を持して東京競馬場に登場した。前出・黒木氏によれば、その馬券予想術は「データ派」だという。
「スポーツ紙でも競馬予想を持つなど、かなりの競馬通とお見受けしました。実際、1Rで小坂忠士騎手が騎乗しているのを見つけると、『やっぱり障害は小坂(忠士)で勝負でしょ』と出走馬のデータのみならず、騎手データも押さえていました」
そんな玄人目利きで、4R障害では、3番人気の小坂騎手からの馬連および3連複2万馬券をきっちりゲットした。
さらに、みずから「基本は福島で勝負」と宣言する裏開催の福島競馬場のメインレースでは、15番人気の勝ち馬をみごとに馬連で拾い、5万6000円まで獲得してみせる勝負強さを発揮。ところが‥‥。
「東京9Rでは、読み込んだ馬柱から持ちタイムと距離実績から昇級戦の上がり馬を発見。『いつ買うか? 今でしょ』と名言も飛び出したのですが、レースでは影さえ見えず‥‥。そんなこともありトータルでは、20万円ほど購入し、マイナス7万円という収支になってしまいました。ただ、サービス精神が旺盛で、見せ場を何度も作っていただきました」(黒木氏)
一方、番組ではこれまでに数多くの芸人も出演。その中でも屈指の競馬通と評判だったのが、今年1月から「競馬BEAT」(関西テレビ系)で司会に抜擢された麒麟・川島明(34)だ。しかし、収録では連戦連敗の憂き目に。共演した一発屋芸人・ムーディ勝山(33)のサポートも不発で、大きく負け越し。迎えたメインのエプソムカップでは、軸1頭からの3連単フォーメーションで勝負したが、なんと1着軸馬が鼻差2着に沈んでしまった。しかし、競馬の女神は最後に川島にほほえんだ。
「実は、直前の阪神11Rでも取りこぼしていたため、保険で同じ買い目をマルチでも買い足していたんです。この日は最終的に32万円を馬券に投入し、この343倍の高配当のおかげでマイナス16万円という結果となりました」(黒木氏)
“倍返し”ならぬ“半分返し”で起死回生となるのも、数多くの修羅場を経験しているギャンブル有名人の面目躍如だろう。
◆アサヒ芸能1/28発売(2/6号)より