2月9日、ヤンキースの田中将大(25)は推定5000万円のチャーター機で海を渡った。“7年総額1億5500万ドル男”は連日、今季の活躍が期待されメディアを賑わせているのだ。
一方、昨季「24勝0敗1セーブ」という成績を残した、無敵のエースを失った古巣球団は「日本一」の看板を引っさげながらも、今季はAクラスも磐石とはいえなそうだ。
「楽天のメジャー移籍容認はギリギリまでかかりましたが、実は星野仙一監督(67)は田中のポスティングに関して、問題が長期化する前々から『行くもんだと思ってる』とこぼしていたんです。口さがない球界関係者は、今季、優勝を逃した時の言い訳にしたいからだと見ていましたね。たとえBクラスになっても“マー君がいないから仕方がない”と。昨年、日本一を達成しているだけに、田中がいなくなったほうがかえって好都合だったのでは」(スポーツライター)
もちろん、田中が抜けた“穴埋め”は必要になってくる。星野監督といえば、過去には、新人をフル回転させて何人も短命に終わらせた「実績」もある。
この緊急事態に、高卒のゴールデンルーキー・松井裕樹(18)も同じ運命を辿るのだろうか。
「その点は、佐藤義則投手コーチ(59)がしっかり鍛えてからだと思うので無理はさせないと思いますけどね。それより、今季よりエースとして期待される則本昂大(23)の酷使が危惧されます。すでに昨年のポストシーズンでの使いすぎで疲労がたまっている。今年の自主トレからキャッチボールをしてもヒジが下がり、肩の可動域が狭くなっている気がしますね。本人は『大丈夫』と言うのですが、今季も酷使されるようだと、いつパンクするか心配です」(楽天番記者)
投手陣に不安が残るだけに、打線の奮起が期待される。とはいえ、田中とともに日本一の立役者の1人だったマギー(31)も退団となった。
「頼れるのは、4番の『AJ』ことアンドリュー・ジョーンズ(36)ですね。バリバリのメジャーリーガー・ユーキリス(34)の入団もリスペクトするAJの存在があったから。今やAJは『星野監督の次の監督』との声があがるほどチーム内で信奉者を増やしています。本人も乗り気で、通訳をつけて、熱心に打撃理論を若手に指導しているんです。ところが、残した昨年の数字自体は派手じゃなかったために、指導を煙たがって『2割5分ぐらいじゃないか』との声もチラホラ出ているとか」(球界関係者)
いずれにせよ、今季の楽天には、海の向こうの田中を安心させるプレーを期待したい。