昨年、キズナで日本ダービー、マイルCSをトーセンラーで勝利し、GI通算100勝の快挙を達成、JRA特別賞も受賞し、完全復活をアピールした武豊。そんな世間の歓喜をよそに、馬券ファンにはぜひとも注意を促したいと、09年、「武豊を絶対に買うな!」の著書で話題を呼んだ万馬券ドクター・K氏が語る。
「あの本では当時、武豊が乗っただけで過剰に馬券が売れる→当たっても配当が少ない。『武豊は“お買い得な騎手”ではないから買うな』と伝えました」
06年、ディープインパクトの凱旋門賞挑戦で武豊人気も沸騰。ところが、翌年、騎乗スタイルを巡るオーナーサイドとの確執、さらに社台軍団からも干されたことは周知の事実。06~09年の不調期間に当たる。ところが、10年から回収率的には好調期へと転じている。
「ユタカ神話も崩れ、さらに10年3月の落馬事故による大ケガで彼絡みの馬券の売れ行きが落ちた。その頃が馬券的に見て“おいしかった”とは皮肉なものですが」(スポーツ紙記者)
そのタケノミクスは12年まで続くわけだが、復活ブームの昨年は複勝回収率がガクッと落ちている。
「再び、武豊の名前で馬券が売れる時代に突入したんです」とK氏。実際、武で人気になった馬が馬群に沈む光景が今年は目立つ。周期表でいくと、この現象はキズナが現役を続けるであろう「2015年までは続く」とか。
つまり、この2014年、武豊は「儲からない特別賞」騎手なのだ。