昨年の有馬記念で劇的な勝利を収めて引退したオルフェーヴル。現在は、美人サラブレッドと交配するバラ色の種馬生活を送っているかと思いきや、な、なんと“熟女馬”に童貞を奪われていたというのだ。1発600万円でも人気殺到のスターホースの種付け事情に迫る──。
競走馬人生を駆け抜けた“怪物”オルフェーヴル。昨年の有馬記念では8馬身差をつけ圧勝。鮮烈な記憶とともにファンに別れを告げたのも記憶に新しい。スポーツ紙デスクが話す。
「現在は、ディープインパクトも暮らす『社台スタリオン』で、種牡馬として第2の人生をスタートさせています。2月11日には、恒例のスタリオンパレードに登場。約800人の招待客が黄金色の栗毛、30キロ以上も増えた馬体に熱い視線を送っていました。2月初旬から種付けが始まり、すでに4頭ほどと交配していますね。今年度の種付け額は1回600万円で150頭を予定。すでに予約で満口です」
来春には第1仔が誕生することとなり、17年にもオルフェの遺伝子を持った馬が再び競馬界をにぎわすこととなりそうだ。
そこで気になるのが、史上7頭目のクラシック3冠馬の子種を宿した相手である。さぞかし、血統的にも申し分ない“才色兼備”の牝馬があてがわれたのかと思いきや、なんと“怪物”の童貞を奪ったのは、サラブレッドですらないムッチリとした熟女馬だったというのだ。前出のデスクが続ける。
「オルフェの“筆下ろし”の相手は、ポニーに分類されるハフリンガー種で、人間なら“おっかさん”と呼ばれる年齢だったとか。遊園地などで子供の乗馬用として知られるポニーをふっくらさせたようなスタイルです。夏なら馬車、冬ならそりを引いたりするだけに、サラブレッドに比べてどっしりとした下半身とコンパクトなボディが特徴。人間に例えれば、トランジスタグラマーといったところでしょうか」
なるほど、オルフェーヴルは、日頃から肉体労働で鍛え上げた人生経験豊富なおばちゃんに身を委ねていたというわけか。事情を知るターフライターが解説する。
「オルフェに限らず、初めての種付けは牝馬に蹴られるような事故を危惧し、おとなしいタイプが選ばれるのが一般的です。気性の激しい牝馬との種付けでは、靴を履かせることもあります。社台スタリオンには、ホースパークもあり、さまざまな種の馬を繋養しているので、乳母を目的にした種付けテストだったのでは。種付けは牡牝ともに危険を伴うため、母親を失う、あるいは母乳で育てられないケースなどを想定し、仔馬のために、あらかじめ乳母を準備しておくのです」
だが、乳母に仔馬を産ませるだけなら、由緒正しいスレンダーな美脚自慢のサラブレッドのほうが最適なはず。ところが、あえて恰幅のいい熟女が選ばれたのにはワケがあるという。
「まず最優先されるべきは、乳母として授乳が目的のため、受胎、出産の確実性が高い馬を選ばなければいけないこと。しかも、サラブレッドの種付け前に受胎させないと、サラブレッドの誕生シーズンに間に合わない。オルフェの初駒が11月誕生予定と報道されましたが、もし仮に、オルフェの童貞喪失相手をサラブレッドにしてしまうと、交配相手の牝馬は乳母になれても、その仔馬は同期のライバルよりも半年以上も遅生まれとなり、競走馬としては圧倒的に不利。レースでまったく勝負にならないので乗馬種が選ばれたのでしょう」(前出・ターフライター)
◆アサヒ芸能3/4発売(3/13号)より