阪神、広島などで活躍した江夏豊氏が、阪神時代の後輩にあたる掛布雅之氏のYouTubeチャンネル〈掛布雅之の憧球【公式】〉に出演(6月10日)。
江夏氏が阪神に入団した際、弟分として可愛がってくれたのは村山実氏だった。江夏氏いわく、
「本当の兄貴分。最初の頃は、手取り足取りで面倒を見てくださいました。(中略)プライベートでも食事に連れて行ってもらった。家にも呼んでもらった」
ところが、である。
「1年目にボクが活躍して、2年目のキャンプになると、態度がコロッと変わった」
投球練習に励む村山氏のいるブルペンを江夏氏が訪れると露骨に練習をやめてしまい、投球を見せなかったというのだ。どうやら、村山氏の座を脅かすライバルと認められたことが理由のようだ。
江夏氏の1年目、1967年は12勝の活躍で、最多奪三振のタイトルを獲得。一方、村山氏は、13勝で勝ち星こそ上回るが、65、66年と2年連続で獲得した最多奪三振のタイトルを江夏氏に奪われた形だ。
以降、江夏氏は67年から6年連続で最多奪三振を記録。68年には日本プロ野球記録となる「401奪三振」をマークした。「オールスターゲームでの9者連続奪三振」「江夏の21球」といったエピソードを数多く残している。
村山氏ほどの大投手がライバルと認めるのも、納得がいく。
(所ひで/ユーチューブライター)