俳優の仲代達矢が武田信玄の“影武者”を演じた黒澤明監督の映画「影武者」。1980年に公開されるや、当時の日本映画の歴代映画興行成績1位を記録し、第33回カンヌ国際映画祭でパルム・ドール、第53回アカデミー賞では2部門でノミネートされるなど、世界的な大ヒット作となった。
そんな「影武者」が2022年の現在、存在していたとしたら…。
先ごろ、英デイリー・スター紙は、イギリスの諜報機関「MI6」が、「プーチン大統領は“影武者”を使っており、すでに死亡している可能性も否定できない」という分析を伝えた。同紙はまた、5月9日に行われた第2次世界大戦で旧ソビエトがナチス・ドイツに勝利した戦勝記念日の演説でも影武者が投入された可能性を指摘している。
加えて米ニューヨーク・ポストも、「手術でプーチン氏は最大10日間ほど公務を離れることになるが、すでに“影武者”が待機している」と、こちらも影武者の存在を示唆。
「プーチン氏が何らかの病気を患っているのは事実でしょう。一説には死期がかなり近いとも言われていますが、もし死亡した場合、発覚すればクレムリンでクーデターが起きる可能性もあることから、政府高官はしばらくは秘密扱いにするでしょうね。今回飛び出している『影武者説』は、英諜報機関がクレムリン内部に揺さぶりをかけるためとの見方があるものの、プーチン氏が手術後に静養期間に入るようなことがあれば、実際に影武者が公務にあたる可能性は高い。いずれにせよ、プーチン氏の周辺には引退を促す動きも出ており、体調不良の懸念が払拭されたとしても、政治生命はそう長くはないのかもしれません」(政治ジャーナリスト)
「事実は小説よりも奇なり」とは言うが、ロシアでの影武者の存在は、ごく当たり前のことなのかもしれない。
(ケン高田)