「いままでやってきたことがまったくゼロになることはない。過去に野手から投手になった例が少ないのは聞いていますが、僕は僕なので。しっかりやれることをやっていきたい」
6月15日、バンテリンドームナゴヤでの全体練習終了後にこうコメントし、「野手から投手転向」に前向きな姿勢を見せていた中日ドラゴンズの根尾昂。
13日、札幌市内で取材対応した立浪和義監督も、「投手の方が彼の能力が生きる。そこが一番。代打で出ることもあるが基本は投手で。本人も納得して、やってみたいと」と説明していたが、一方で落合英二ヘッド兼投手コーチの発言がファンをザワつかせる事態となっている。
落合コーチは14日放送の「ドラ魂キング」(CBCラジオ)に出演。根尾の投手転向について聞かれると、「このことに関して直接、話はしていない。立浪監督と根尾選手が話をして決めたことだと思う」「実際のところ、自分が何かを言った、あるいは『根尾投手にしましょうよ』と進言したことはない」と語ったのだ。
「この発言にネット上では、『立浪監督の独断なのが確定したな』『オブラートに包んでるけど、落合は「何も聞いてないし今後のことも全部立浪が決めるからは俺は知らん」って言ってるようなもの。大丈夫かこのチーム』などと驚きの声が上がっています。最終的な判断を下すのはもちろん監督ですが、さすがにヘッド兼投手コーチにひと言の相談もないというのは考えもの。現在、チームは最下位争い中のため立浪監督としても根尾を起爆剤にしたいのでしょうが、これではファンも納得しないのではないでしょうか」(スポーツライター)
一部からは“名古屋プーチン”などと揶揄されている立浪監督。黙らせるためにはチームが上昇するしかないが、指揮官とコーチの温度差に、根尾は困惑しきりなのかもしれない。
(ケン高田)