7月2日時点で首位・広島に10ゲームの大差をつけられている中日。観客動員も含めて長く低迷が続いているが、なんとここに来てオーナーみずからGMの解任を明言、燃える男招へいに向けて始動するというのだ。すっぱ抜いた衝撃情報を全部書く!
「来年も落合でやるんですか?」
ここ1カ月以内に行われた中日新聞の懇話会の席で、ある大企業トップがこう尋ねたという。「落合」と名指しされたのは、プロ野球・中日ドラゴンズの落合博満GM(62)。そして、質問をぶつけられた相手こそ、ドラゴンズのオーナーにして、親会社である中日新聞社の白井文吾会長(88)だった。
白井オーナーは、その場でこう明言した。
「3年間Bクラスですからね。さすがに今年であがってもらいます」
ある球団関係者が続ける。
「その話は、瞬く間に球団内に広がりました。落合GMの後ろ盾は白井オーナーですから、そのオーナーが言ったのなら今年でクビでしょう」
これまで白井オーナーと、落合GMは「蜜月」と言われる関係だった。
そもそも落合GMは、87年に2年連続3冠王の看板をひっ提げ、ロッテから中日に移籍。しかし、93年にプロ野球界でFA制が導入されるや、第1号としてライバル巨人に移籍した「裏切り者」のはずだった。「蜜月」に至ったきっかけは03年オフの中日・山田久志監督(67)解任当時に遡る。
「後任監督は高木守道さん(74)で考えられており、会見を用意していました。しかし、当日の午前中、高木さんが経営に関与するゴルフ場が破産し、白紙になりました」(前出・球団関係者)
当時、高木氏に決まるまで、球団は野村克也氏、球団生え抜きの谷沢健一氏に水面下で接触した。しかしいずれも断られ、次期監督は完全に白紙になってしまったのだ。そこで白井オーナーが、「落合はどうなんだ?」と提案することとなった。
「『裏切者』の連絡先を知る球団職員がおらず、中日新聞の情報を使ってコンタクトしたほどの急展開だった」(前出・球団関係者)
オファーを受けた落合GMは、
「私でよかったらやりますよ。今の選手で優勝します」
と明言。そして04年、就任初年度にリーグ優勝を達成したことで、白井オーナーから全幅の信頼を置かれることとなったのだ。両者の関係を如実に表すのが、本来なら優勝後、ファンに向けられるべきはずの落合GMの言葉である。
「白井オーナーのおかげです」
落合政権下で中日は05年2位、06年リーグ優勝、07年には日本一と8年間黄金期を迎える。しかし、中日生え抜きのコーチ陣を切ったこと、玄人向けの野球をしたこともあり、観客動員数は落ちていった。