オリックスのエース・山本由伸が6月18日の西武戦で、自身初のノーヒットノーランを達成した。四球わずか1つという、準完全試合である。
序盤から直球、変化球ともにキレキレで重ねた三振は9個。圧巻の投球で相手ファンからも拍手を送られていた。
敵将の辻発彦監督は、
「今日は何だろう…。(山本は)直球とフォークの見極めができなかった。ただ、1敗は1敗だよ」
今季のプロ野球界は、投手の記録ラッシュ。球界OBが嘆く。
「4月のロッテ・佐々木朗希の28年ぶりの完全試合を筆頭に、ソフトバンク・東浜巨、DeNA・今永昇太と毎月のようにノーヒットノーランを達成されていますね。東浜と山本の偉業を『アシスト』したのは西武。6月17日時点のチーム打率はパ・リーグ5位の2割2分7厘で、山川、森を中心とした破壊力抜群の攻撃陣が不振に陥っていた。チームは今オフ、松井稼頭央ヘッドコーチが監督を継ぐともっぱらですが、攻撃のテコ入れをできずにクライマックスシリーズ進出を逃せば、監督人事にも暗雲が垂れ込めるのではないか」
ちなみに1シーズンに2度もノーヒットノーランを許したのは71年、西武の前身、西鉄ライオンズ以来、51年ぶりの屈辱。獅子ファンにとっては、辛い日々が続いている。