投手陣を支える正捕手の阿部慎之助(35)も、3月に首痛を訴え開幕危機すらささやかれていた。
「投手をリードしながら主軸を打つのは、肉体的にも精神的にも厳しいものがあると思います。とはいえ、阿部は古田や谷繁ら、球界を代表するキャッチャーに比べて故障しがちです。昨季もシーズン144試合でスタメンマスクをかぶったのは115試合、残りの29試合を控えの捕手に譲っている。巨人の投手陣が最も信頼している阿部に故障が発生し、不在が長引くようなことがあれば、投手陣は混乱状態に陥るかもしれませんね」(安仁屋氏)
その阿部の“欠場問題”に関して、スポーツ紙デスクが新たな火種を口にする。
「原監督がルーキーの小林誠司(24)を買っていて、阿部が故障したら小林にどんどんマスクをかぶらせたい意向なんです。阿部にしてみれば、自分の“ケガ待ち”のようでおもしろくないですよね。実はここ2年ほど、阿部は監督の采配をベンチでも露骨に揶揄するようなところがあって、2人の関係がギクシャクしている。チームに変な影響を及ぼさなければいいですが」
今季の原巨人で打線の鍵を握るのが1番・坂本勇人(25)、2番・片岡治大(31)のイケメンコンビだ。しかしながら、評価は急降下のようである。
「クリーンナップの長野久義(29)、村田修一(33)の調子がいいだけに、1、2番の出塁率がポイントになる。とはいえ、坂本に関しては弱点であるアウトコースと変化球に対応するため打撃フォームを修正中だが、まだ課題は山積みで昨季後半のような打撃不振に陥る可能性も高いです」(広澤氏)
巨人番記者も語る。
「シーズン直前に坂本に話を聞いた時『2012年に長野とともに最多安打のタイトルを獲得した時は自然と体が動き、初球打ちのヒットも多かったが、最近はバッティングの間が作れていない』とボヤいていました」
さらに、原監督の熱烈なラブコールで入団した片岡の信用度も日増しに低下しているという。
「原監督はみずから監督を務めた09年のWBC時に片岡を代走要員として日本代表に招集したのですが、当時のイメージが強かったようです。けれども、キャンプ序盤に一塁ベースカバーを怠る緩慢な守備、打撃では進塁打を狙う場面で簡単にポップフライを打ち上げるなど、その様子を見た原監督は、川相ヘッドコーチに『片岡ってあんな程度の選手だっけ?』と耳打ちしたといいます。敵チームのスコアラーも、昨季のCSで広島・前田健太(25)から、日本シリーズで楽天・田中から本塁打を打った『寺内崇幸(30)のほうがやっかいな選手』という評価になっている」(球団関係者)
片岡の存在がチームに悪影響を及ぼすかもしれないと指摘するのは、巨人番記者だ。
「女好きとして知られ、最近も取材に訪れたNHKの杉浦友紀アナ(30)を食事に誘うなど、派手に飲み歩いているみたいです。同じく西武からFAで入団した清原和博氏(46)のように巨人のトラブルメーカーにならなければいいのですが。清原氏入団後は3年連続で優勝を逃していますしね」
評論家たちがダントツの優勝候補にあげる常勝帝国の裏で、早くも日本一奪還のシナリオに狂いが生じ始めているようなのである。