安倍元首相が亡くなってから約1カ月。これに伴い行われる山口4区補選は来春の公算が大きいとされるが、昭恵夫人が出馬するのか否かは、永田町や安倍氏の地元・山口県でも大きな関心事だ。
昭恵夫人は7月21日に開かれた自民党安倍派の総会に出席した際、自身の出馬について否定したものの、ここへきて水面下での動きが伝えられ、「やはり」との声が高まりつつある。山口県議会議員がこう明かす。
「昭恵夫人は8月に山口県入りし、村岡嗣政知事らと面会。10月予定の安倍氏の県民葬に理解を示したという。さらに自民党県議らとの会合にも出席し、日ごろの感謝を伝えるとともに、安倍氏の最後を『眠っているようだった』と明かしたとか。これらの行動ののち、一部の人たちに『将来は山口に転居したい』と漏らしたというのです」
これについては周辺関係者から、「昭恵夫人は政治的なことより自然農法やスピリチュアルなことに興味が強いため、東京を離れ山口の田舎で農業と居酒屋を開店して静かに暮らしたいのでは」との話も聞こえてくるが、一方で安倍氏に近い山口県内の有力支持者の一人は、こう断定する。
「補選には99%出馬しますよ。何と言っても彼女は安倍氏の最大の理解者で、生存していたら何をしたかったか誰よりも知っていらっしゃる。供養のためにも出馬の覚悟は決めたと聞いています。そのために自民党県議会にも挨拶し、すでに足場固めを始めている。一期やって区切りがつけば、その後は政治の世界を離れ山口で無農薬農業とか、いろいろ考えているようです」
とはいえ、もし一度当選を果たせば政治の世界にどっぷりハマり、何期も務める可能性もあるだろう。
「旧統一教会問題で混迷の安倍派、清和会。これを一つにまとめられるのは昭恵夫人しかいない、との声はジワジワ広がり始めています」(安倍派関係者)
したたかにアクセルを踏み始めたという昭恵夫人から目が離せない。
(田村建光)