GIシリーズ序盤戦も終わり、舞台は東京、京都へ──。さまざまな馬券の攻略ポイントの中でも、騎手に注目するのが伊吹雅也氏だ。過去3年の騎手データを基に、得意のシチュエーションをあぶり出し。回収率100%超えの「絶対に儲かるデータ」を極秘公開する!
今年はゴールデンウイークの真っただ中の5月4日に行われる春の天皇賞。その前哨戦となる4月6日の大阪杯(阪神、芝内回り2000M)は、昨年のダービー馬キズナが勝利し、わずか8頭立てながら3連単2万50円の高配当。波乱のポイントは、6番人気のトウカイパラダイスが柴山雄一(36)とのコンビで、3枠から一気に先行。1番人気のエピファネイア&福永祐一(37)の猛追を抑え、2着に粘ったことだった。この柴山の好騎乗を指摘していたのが、アサヒ芸能で連載中の伊吹雅也氏の新刊「本当に儲かる騎手データブック」(競馬王新書)だ。
伊吹氏はこの本の中で、ジョッキーの特性に注目。過去3年間のデータを基に、主要92騎手の得意レースの条件をはじき出す「全買いOKピンポイントデータ」を紹介。ジョッキーという予想ファクターにこだわり、実戦(馬券戦略)向けに整理している。伊吹氏が語る。
「柴山騎手の『全買いOKピンポイントデータ』の一つに『芝でゴールドアリュール産駒に騎乗』があり、複勝回収率が170%。そのうえ、枠番別成績で大きな違いがあり、内枠で好走率が高く、回収率も優秀なジョッキーだったので迷わず狙いました」
このレースは、阪神を主戦場にして得意とする福永が、1番人気ながら3着だったことも波乱を招いた要因だったが、「芝の外回りコースでこそ高い回収率を誇る」ものの「WIN5対象レースで妙味なし」と指摘。まさに福永失速までも言い当てていた。
つまり、さまざまなファクターがレース結果を左右するとはいえ、騎手のクセや得手不得手もまた勝敗を決定する大きな要因だと伊吹氏は言うのだ。
「騎手成績を分析しても、騎乗馬の質や世間の評判に大きく左右され、実戦で使いにくいと思われがちですが、各シチュエーションを丹念に見ていくと、『芝とダート』『枠順』『競馬場』などの得意、不得意といった相対的な特徴は、意外と変化しないものです」
実際、あの元名ジョッキーのアンカツこと安藤勝己氏さえも、引退後の本誌インタビューで、「中山は嫌いやったね」と漏らしていたものだった。中山での重賞制覇は、中央デビューから5年後の有馬記念だったことからもそれは証明できよう。
◆アサヒ芸能4/22発売(5/1号)より