ここでは、今週から始まる東京と京都開催を中心にピックアップしよう。
まずは、27日(日)のメイン、フローラS(東京、芝2000M)だ。ここで伊吹氏の推奨は、マジックタイムに騎乗予定の後藤浩輝(40)だ。落馬事故から完全復帰し、絶好調。現在、東西リーディングの8位だ。
「東京芝は内枠さえ引けば、コースは不問です。1~4枠に入れば、狙ってみたい。単複とも回収率が非常に優秀です」
すっかりベテランの域に入った田中勝春(43)とマイネル軍団のエース・柴田大知(36)も東京で暴れそうだ。
「田中騎手は芝の短距離で、柴田大騎手は芝の中長距離で常にマークしておきたい」
逆に、心配になるのが、東京芝2400Mが舞台となるオークスやダービーでも有力視される昨年リーディングの福永である。
「東京での買い時は『芝1600M以下』です。昨年6月16日の東京12Rでも、8番人気のアンスポークンに騎乗して3着。3連単82万3100円の大波乱決着を演出しています。条件クラスで、人気の盲点になることが多い印象を受けます」
GIならば、岩田康誠(40)からも目が離せない。
「競馬ファンから『外国人ジョッキーを買っていれば当たる』なんて言葉も聞かれますが、残念ながら現状で対抗できる日本人騎手は彼だけです」
データ的にも裏付けがある。集計期間中のGI勝利数は断トツの11勝。今年の桜花賞でも5番人気のヌーヴォレコルトをきっちりと3着に持ってきたあたりは、さすがのひと言だろう。
その岩田を脅かす存在が川田将雅(28)。桜花賞は1.2倍のハープスターで最後方からの大胆な騎乗ぶりでターフを沸かせた。ただ、まだ粗削りな印象は拭えない。
「カテゴリーごとの成績差がかなり激しいので買い時をしっかりと見極めたい」
現在、東西リーディング快走中というだけあり、集計期間中でも「人気サイドで高回収率」というレアな記録を残すが、その一方で、「重賞」「WIN5対象レース」「最終レース」でことごとく数字を下げる。中でも、勝利数の上位陣にあって、北村宏司(33)とともに「乗り替わり」が得意でないという傾向が気がかりだろう。
「乗り替わりの時に注意してほしいのが、『コンビ実績の有無』です。いわゆる“テン乗り”は想像以上に大きなファクターで、積極的に嫌っていくほうが無難でしょう。よく『ここは鞍上強化』という表現を見ますが、昨年のGI2勝以上の騎手やリーディング上位の騎手が、平均指数を上回るほど勝率や連対率を落としていた」
◆アサヒ芸能4/22発売(5/1号)より