太川陽介のバス旅シリーズのひとつ「ローカル路線バスVS鉄道乗り継ぎ対決旅」の最新回が8月24日の「土曜スペシャル」(テレビ東京系)で放送された。
同番組は太川と女優・村井美樹が激しい戦いを繰り広げることで、高い人気を誇っている。だが、今回の評価は微妙なものになっているのだ。
旅がつまらなかったわけではない。「もはやバスVS鉄道とは言えない」というのである。
今回、舞台となったのは広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶしまなみ海道。鉄道は走っていないため、鉄道チームは徒歩とフェリー、またはレンタサイクルを利用することを強いられた。テレビ誌記者はまずこの点に疑問を持ったという。
「村井はソフトな鉄道ファン『ソフ鉄』を名乗り、鉄道の本を出しています。この番組に起用されたのは、鉄道に詳しいから。それなのに、鉄道以外の手段を選ばされるのはどうなのか。村井の乗り継ぎ術や大胆なショートカットは発揮されず、見どころに欠けた印象です」
フェリーとレンタサイクルを利用する点は、バスチームも同じ。しまなみ海道にはバスが走っているが、島と島の間は高速が走るため、歩くしかない。そこでフェリーとレンタサイクルを利用してもいいというルールだった。
太川はフェリー利用を選択したが、それでも長距離を歩くハメに。バスチームの土佐兄弟・土佐有輝は歩きながら「全然、バス旅じゃない」と言い放った。
もはや「バスVS鉄道」のテイを成していない「バスVS鉄道乗り継ぎ対決旅」。なぜこんなことになったのか、先のテレビ誌記者は、
「番組開始時は『観光地をめぐるなら、小回りの利くバスと、移動速度が高い鉄道ではどちらが短時間か』というコンセプトだった。この時からスタート地点とゴール地点、そしてチェックポイントの設定に苦労しているフシはありました。両チームが拮抗するようなルート設定にしないといけませんからね。フェリー利用をOKにした第8弾あたりから、明らかにルート設定に困っているように感じ始めましたね。今回はルートのネタが切れたのではないでしょうか」
テレビ関係者からはさらに、こんな指摘も。
「実は前回から、いつもより時間を空けて放送されました。一部では前回のヤラセ疑惑に村井が怒っているのではないかと言われましたが、実際はルート設定に困っていたとも考えられます」
村井と太川のためにも、いいルートを開発してほしいものだ。