テレビ全盛期といえば、やはり昭和の時代だろう。そんな時代だからこそ、スターたちの思惑は絶対だった。レジェンド歌手たちのタブーを暴露する。
80年代といえば、芸能史の中でもアイドル全盛期として知られているが、その頂点に君臨していた1人が松田聖子(60)だ。
肥留間氏が振り返る。
「聖子が一気にスターダムへと駆け上がった頃の話です。その聖子人気にあやかろうと、同じく人気上昇中だった河合奈保子(59)、柏原芳恵(56)の3人を事務所の垣根を越えた3人娘として売り出そうという企画が持ち上がった。それに噛みついたのが聖子サイド。特におっかさんです。『聖子と2人を一緒にするとは何事。格が違う』と。確かに、この時点で聖子は頭一つ抜け出た存在であり、おっかさんが言うことももっとも。結局、このNG宣言には事務所のスタッフも従うしかなく、この企画自体がご破算になりました」
まさに女王・聖子の面目躍如といったところか。
今や放言・毒舌が板についた感のある松山千春(66)だが、それは若き日から変わっていない。
「千春がダメ出しをしたのが同じくフォーク界のスターだった谷村新司(73)。特に彼のチャリティーへの取り組みが千春の癇に障った。『なんだよ、結局、あいつの名前が上がって、また売れるじゃねえか』とね。そもそも千春の性格からして、おためごかしや偽善が大嫌い。谷村とて偽善ではないだろうけど、千春には納得のいかないところがあったんでしょうね」(肥留間氏)
ちなみに松山は、さだまさし(70)についても、こう噛みついていたという。
「『なんだあいつ、年取って髪(の毛が)増えてるじゃねえか』とクサしていた。もっとも、さだに対するクサしには、どこかリスペクトや好意も感じられるイジりだった。だけど谷村に対しては違いましたね。あれは本当にNGでしょう」(肥留間氏)
暴露ワイドのトリを務めるのは芸能界のご意見番・和田アキ子(72)。NHK紅白歌合戦を舞台に小林幸子(68)とガチンコバトルを繰り広げたことは、今や昭和歌謡界の伝説の1つである。しかし内幕は、バトルというほどでもなかったようで‥‥。
「率直に言って、小林の圧勝でした。当時、小林の豪華すぎる衣装が紅白の目玉の1つだった。それにマスコミを通して苦言を呈したのが和田。ご意見番の苦言だけに、周囲は期待したけど、小林はまったく動じることもなく、ひと言。『言いたいことがあれば、直接(私に)言ってくれればいいのに』と。その発言に対して和田は、ひと言も言い返せなかった」(肥留間氏)
さすが演歌界の大御所、まさに迫力の切り返しと言えるだろう。
「そもそも和田は、今の『アッコにおまかせ!』(TBS系)を見てもわかるように、よくも悪くもお山の大将。持ち上げてくれる人しか周囲にいない。そんな彼女に対して、苦労人で歌手としても一流の小林が頭を下げるいわれもない。以来、2人が絡むことはない」(肥留間氏)
古きよき時代は共演NGもまた、どこかホノボノしているようだ。