社会

医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<人間ドック>健康診断との違いは?

「人間ドック」は何歳から受ければいいのか。最近では、生活習慣を見直し、健康維持の必要性から「予防医学」が注目されている。定期的に自分の体をチェックするためにも「人間ドック」が重要視されているのだ。

 年齢が20歳以上であれば誰でも受診することは可能だ。しかし40歳を超えると、がん、脳卒中、心筋梗塞の3大疾病の発症リスクが高まることもあって、1年に1回は「人間ドック」を受診することが望ましいとされている。

 一般的な健康診断との違いは、その検査項目の多さにある。健康診断は10~15項目であるのに対して、日本人間ドック学会の推奨する基準検査メニューは、身体計測、血圧、心電図、眼科検査、聴力検査、呼吸機能検査、胸部X線、上部消化管X線または内視鏡、腹部超音波、血液検査、尿検査、便潜血、内科診察と50~100項目にわたる。体の状態をより詳しく検査できるため、健康診断ではわからない病気を発見することが可能なのだ。

 例えば、全身の健康リスクをチェックしたいのであれば「スタンダードな検査コース」を、疾患リスクを発見する確率を高めたい場合は「スタンダードな検査コース」にオプションで、前立腺検査といった項目を追加することもできる。

 受診前の注意点は、検査前日の夕食は20~21時までに済ませ、その後は水以外の飲食はできない。検査当日も朝食は取らずに、水も検査の2~3時間前までしか飲めないため、十分な準備が必要だ。

 ちなみに、検査時間は、日帰り検査の場合は、1~3時間ほどで、費用の相場は3万円~8万円ほどである。オプション検査は、宿泊を伴うケースもあり20万円弱かかるケースもある。

 所属している保険健康組合や自治体によって補助が出る場合があるため、事前に確認しておくのが賢明だろう。

田幸和歌子(たこう・わかこ):医療ライター、1973年、長野県生まれ。出版社、広告制作会社を経てフリーに。夕刊フジなどで健康・医療関係の取材・執筆を行うほか、エンタメ系記事の執筆も多数。主な著書に「大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた」(太田出版)など。

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