10月2日に突然、ロッテの井口資仁前監督が電撃的に辞任を発表し、7日には早くも吉井理人新監督就任が決まった。
思えば、井口前監督と同じタイミングで球団を去った、河合克美前オーナー代行兼球団社長の存在は大きかった。今シーズンは監督就任5年目。山室晋也前球団社長からその職責を引き継いだのが、河合氏だった。
「河合さんはロッテ本社からの出向組ですが、プロパーではありません。様々な業種とのパイプがあり、井口監督を陰で支える適任者として、球団フロントトップに就任した」(球団OB)
しかしフタを開けてみれば、様相は違った。球団OBが続けて明かす。
「井口監督は自らの人脈で引っ張ってきた人材を次々とコーチ陣に引き入れる一方で、個人的なタニマチを球団に紹介して、バランスを保っていた。河合社長もサポートに徹していればよかったが、公私混同と言われても仕方がない人事が昨オフ、行われていた」
そのひとつが、河合社長の親族をベンチ入りさせた一件だという。球団関係者は顔をしかめて、
「元塾講師だった河合社長の親族が今シーズン、ZOZOマリンスタジアムのベンチで、試合中、ウロウロしている姿が映像で抜かれる場面が多かった。周りはトップ案件のため、誰もおかしいと声を上げられませんでした。送り込んだ河合社長もおかしいが、受け入れた井口監督も『ありえない』と陰口を叩かれていた」
互いにメリットがある中で、球団を半ば私物化してしまったことがミソをつけることになり、2人とも球団を去ることになった──。どうやらこれが真相のようだ。