3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、日本代表の投手コーチを担当するロッテ・吉井理人監督に、球団が「鉄のカーテン」を敷くことがわかった。
確かにここ3年あまり、コロナ禍の影響で多くの球団は大幅な取材制限をかけていた。
「代表一社のみの取材や音源共有、広報コメントのみなど、とにかく球団はコロナ感染拡大を理由に取材を自由にさせなかった」(遊軍記者)
だが、そんな不自由な状況も改善される見込みではある。政府も5月8日に新型コロナウイルスを現在の2類から5類へと移行させる方針であり、プロ野球界も規制緩和へと舵を切り始めているのだ。例えば2月のキャンプからは取材規制が大幅に緩和される予定で、ロッテも例外ではない。ところが…。
「石垣島でのキャンプ中は、選手や首脳陣の移動中に並走して行う『ぶら下がり取材』が全面解禁されます。ところが、先ごろ配られた取材ルールには『吉井監督を除く』と記載されていたのです」(スポーツ紙デスク)
今季から指揮官となる吉井監督はマスコミの関心もひときわ高い。ひと言でも多く有意義なコメントを取ろうと取材をかけるのは当然だろう。だが、それはまかりならないという。新監督の発言に球団がナーバスになっているようだが、その真意はどこにあるのか。前出・遊軍記者が明かす。
「WBCの投手コーチでもある吉井監督には、必然的に開催間近のWBC関連の話も聞くことになる。吉井監督はマスコミ対応も心得ていますが、大会直前のまさかの情報漏洩を心配しているのだと思います。さらに、WBCの話ばかりが取り上げられると相対的にロッテに関する記事が減ってしまう。それならいっそ取材規制をかけたほうがいい。そんな判断だと思いますね」
ロッテファンのみならず、多くのプロ野球ファンは、報道を通じてひいきの球団の情報を得ているはずだ。過度な取材規制は自縄自縛となりかねないと思われるが…。