さる10月4日、驚きの人事が発令された。岸田文雄総理が、長男の翔太郎氏を政務担当秘書官に任命したのだ。
松野博一官房長官はその日の記者会見で、起用理由についてこう語った。
「本人の人格、識見を踏まえ、適材適所の考え方で行っているもの」
だが、心中穏やかではなかったようで、政治部デスクによれば、
「松野官房長官も寝耳に水で、知らされたのは前日。会見では機嫌の悪さを露わにしていました。コロナ禍の20年、当時の安倍晋三総理が、官房長官だった菅義偉氏に無断で一斉休校を要請してひと悶着ありましたが、これは官邸内の亀裂を象徴する事件でした」
今回の人事で、野党から「身内びいき」「公私混同」と厳しい追及を受けると、10月13日には時事通信の世論調査で、27.4%と急落した内閣支持率が明らかになった
翔太郎氏の経歴を振り返ってみよう。地元・広島の名門高校を経て、慶應大学法学部に入学した。民放局政治担当記者が言う。
「大学の同期には岸信夫氏の長男で、防衛大臣秘書官を務めた岸信千世氏がいます。安倍氏の甥であることを飲み会のネタにしていた信千世氏とは対照的に、翔太郎氏はあまり目立たないタイプ。TBSの宇内梨沙アナはバドミントンサークルの後輩にあたりますが、今回のニュースで初めて、総理の息子だったことに気付いた。それほど地味な存在でした」
先の政治部デスクが、かねてからの「女グセ」を懸念する。
「商社マンの頃から合コン好きだったようですが、マスコミとの付き合いでも、女性記者としか飲みに行かないと、もっぱら。男性記者からの誘いはほとんど断るそうです。秘書時代から婚活に熱心で、女性絡みのスキャンダルが心配ですね」
秘書官就任後は仕事に没頭してもらいたいところだが、
「現在の官邸は、霞が関に牛耳られている。岸田総理の最大の弱点は、優秀なブレーンがいないこと。安倍政権のように、財界や学界から優秀な人材を引っ張ってきてもいいはずなのですが…」(政界関係者)
翔太郎氏の起用は、人材不足の裏返しなのか。発売中の「週刊アサヒ芸能」がこの問題を詳細に取り上げ、官邸内の内幕をレポートしている。