パパ活市場の暴落が止まらない。パパ活という言葉ができた14年頃、当時の港区女子のパパ活を取材したところ、相場は食事3万円、オトナ(肉体関係アリ)は5~10万円が平均とされていた。
しかし、3年ほど前から新型コロナの不況のアオリを受け、職を失った一般女性までもが、パパ活市場に参入した。母数が増えたことによって、それまで選ぶ側だった女性達は、男性に選ばれる側の立場となった。
港区女子は以前、パーティーや交際クラブなどで、社長や会社役員の男性相手にパパ活をしていた。だが、コロナ禍によるパパ活女子の増加で女性のレベルは必然的に下がり、パパ活アプリやSNSでパパを探すのが一般的になったのだ。
そうなると当然、相場も下がるわけである。相場は食事5000~1万円、オトナありでも2~3万円に下落し、中には1万円という破格で体を売る女性もいた。また、男性がパパ活女子に求めるものも、港区女子のような、いわゆる「プロのパパ活女子」ではなく、右も左も知らないような「素人感」へと変化していった。
中にはパパ活専用アプリで知り合ったにもかかわらず、会う前に長期間のメッセージのやり取りを要求してくるパパもいるという。20代のパパ活女子が嘆息する。
「ひと昔前みたいに体だけの関係ではなく、いかにリアルに恋人のように接してくれるか…そんな女のコを、パパは求めています。アプリで知り合って1カ月近くメッセージの交換をしたパパに『そろそろ顔合わせをしたいので、食事に連れて行って』と送ったら『ガツガツしてる子は嫌いです』と返信が来て、ブロックされました。無料キャバクラか何かと勘違いしているんですよね…」
この女性は現在、パパ活アプリで男性に積極的に『いいね!』を送り、メッセージのやりとりをする相手が数人いるという。だが、いざ会おうとなると、渋られる…というのが現実だ。
男女の立場は完全に逆転し、パパ活事件も増えてきた。犯罪を助長する側面があるため、最近はメディアも取り上げづらくなっている。日本のパパ活はとっくに「オワコン」なのかもしれない。