テリー 最近はアメリカで何してるの?
野沢 相変わらずです。バンドでライブハウスみたいなところに出たり。
テリー そうか。俺さ、野沢にはポスト樹木希林さんになってほしいんだよ。
野沢 ええっ、なんか怖い。それはひそかに私が目指してるやつです。どうして私が考えてることがわかるんですか。
テリー だから、俺に抱かれたがってるから。
野沢 いや、抱かれたくはないです。でも、よくご理解いただいてて、ほんとに嬉しいです。樹木希林さんって、私の中では子供の時に見て影響を受けた「寺内貫太郎一家」のおばあちゃんのイメージがすごくあって。
テリー 「ジュリ~」ね。
野沢 はい。おこがましいし、恥ずかしくてなかなか言えないんですけど、そういう役者みたいな道も開けたらいいなって、ひそかには思ってるんです。
テリー 俺はずっと思ってたよ。だから、今日はその話もしたいなと思ってて。
野沢 怖い。見透かしますね。でも、そう言っていただけて、ほんとにありがたいです。
テリー いや、別に見透かしてはないんだけど。でもさ、なんでそう思うかって言うと、「樹木希林さんが目標」っていう役者さんはたくさんいるけど、俺はいつも「何か違うよな」って思ってるの。
野沢 なんでですか。
テリー 役者さんはみんな脚本を見て、セリフを覚えて成長していくでしょう。野沢はそうじゃないんだよ。音楽がベースにある。ファッションも含めて、音から成長していってるんだよね。これは決定的な違いだよ。
野沢 また、時々いいこと言いますよね。信用は全然してないですけど。
テリー でもね、俺がセンスいいと思う子はダンスやってるとか、だいたい音から入ってるんですよ。ファッション雑誌からはあんまりインスパイアされてない。
野沢 ああ。でも、そうかも。ほんとに時々いいこと言いますね。
テリー 夜はもっといい仕事するけどね。
野沢 だから、いいんですよ、そういうのは。
テリー じゃあ、仕事以外の目標は? 誰かに抱かれたいとかないの?
野沢 そういえば、前にこの対談に出させていただいたのが6年前で、さっきその記事を見せてもらったんですよ。そしたらテリーさんが「誰かと不倫しろ」って言ってて、「誰がいいですか」って聞いたら、「中条きよしだ」って。
テリー うん、言った。
野沢 で、今、国会議員じゃないですか。テリーさん、すごい先見の明があると思って。
テリー だろう? あんなに全裸にナイトガウンが似合う男はいないんだから。
野沢 でも、テリーさんにそう言われてから、テレビとかでちょこちょこ言ってたんですよ。「不倫したい」「するなら相手は中条きよしさんがいい」みたいなことを。
テリー 実現した?
野沢 いや(笑)。でも私、ブログをやってるんですけど、ある時気づいたら、中条きよしさんが私のブログをリブログ(編注:他の人のブログを引用して自分のブログに投稿すること)してたんですよ。「えっ、きよし、私のブログ読んでる?」「もしかして届いちゃった?」と思って。その後は何の連絡もないんですけど、ちょっと私のことを意識してたんじゃないかなって。
テリー 惜しかったな。
野沢 たぶん国会議員になってなかったら、今頃きよしと不倫してたんじゃないかなって。それは失敗したなと思ってますね。
◆テリーからひと言
野沢とは帰国するたびに会ってて、いつもバカ話ばかりしてるんだよ。小説の映画化をぜひ実現させてほしいな。で、監督やってさ、ヒッチコックみたいに出るといいよ。