かつて東幹久と高岡早紀が出演する美白歯磨き「アパガード」のCMが流行ったことがあった。「芸能人は歯が命」というやつである。
11月4日の「人志松本の酒のツマミになる話」(フジテレビ系)では、芸能人らが歯並び談義に興じていた。
口火を切ったのは、藤田ニコル。「歯並びをいつから気にし始めましたか」と共演者たちに質問を投げかけたのだ。
藤田自身は19歳の頃、前歯2本が大きく前に出て八重歯も目立っていたため、セラミックで歯並びをきれいにしたと告白。その時点では「名残り」を維持すべく前歯をやや大きめにしておいたが、微笑んだ際に前歯が出てしまうため、のちに再び、短くしたという。
実はこの放送に先立ち、藤田はセラミック治療をめぐって、ツイッターが炎上していた。エンタメ誌ライターが振り返る。
「今年8月、前歯6本がセラミックであることをツイッターで告白し、10月6日には新たに6本をセラミック矯正したと報告しました。これに歯科医から『ワイヤー、マウスピースで矯正した方がいい』『自分の歯をもっと大切にしないと』などと苦言が続出することになりました」
ワイヤー矯正は時間をかけて歯を動かし、歯並びを良くするというもの。藤田が施したのは、歯を削ってセラミックを被せる矯正だ。歯を削ると、当然ながら歯の寿命が縮むため、歯科医の間でも見解が分かれるところ。巻き起こったブーイングに、藤田は動揺を見せていたのだが、
「10月15日の自身のラジオ番組で、理由を語っているのです。『確かにひと言足りなかった』として『私は芸能界にいる時間が大事』『ワイヤー矯正とかで何年か経って歯がキレイになっても、その時、仕事がなかったら何も意味がない』との理由から、覚悟を決めてセラミック矯正を選択したのだと。『みんなはマネしないでね』とも付け加えていました。今回、そんな炎上の種になったエピソードをネタにするあたりに、彼女のしたたかさが感じられます。芸能人はまさに、身を削って商売をしているということですね」(芸能関係者)
あの「芸能人は歯が命」のフレーズにも、重みが感じられるのだ。
(鈴木十朗)