今シーズンで4年間の長期契約が切れた楽天の浅村栄斗が11月20日、再び4年総額20億円の長期契約で更改した。
18年オフに西武から国内FA権を行使して、楽天に移籍。だがこの4年間は、一度もリーグ優勝に絡むことはなかった。自身も今シーズンは143試合に出場するも、打率2割5分台で本塁打も27本。球界屈指のスラッガーには寂しい数字で「チームと一緒に調子を落としてしまい、責任を感じている。不本意だった」と下を向いた。球界関係者が大型契約の裏事情を明かす。
「コロナ禍で入場収入が減り、親会社の携帯電話事業の不振が響いて浅村、田中将大の高額年俸は、三木谷浩史オーナーの個人決済がなければ、事実上、不可能でした。浅村の流出に備えて戦力補強を熱望する在京セ・リーグ球団が水面下で熱心に調査していましたが、三木谷オーナーの決断が下った以上、どうしようもなかった」
球団トップが浅村、田中将大を残留させたことで、GMを兼任する石井一久監督へのプレッシャーは相当なものだろう。
「一時はチーム不振の責任を取って監督、GMの両方をクビになるとの噂が出回ったほど。来シーズンはまさに背水の陣だろう」(球団関係者)
浅村は来年の抱負として、契約更改会見で色紙に「死ぬ気でやる!」と書いたが、それは指揮官も同じだろう。