7月2日に国民栄誉賞を贈られた羽生結弦選手。フィギュアスケートの2018‐2019グランプリシリーズのアサインが発表され、第3戦ヘルシンキ大会と第5戦ロシア大会に出場することがわかっている。これは、羽生選手のケガの具合を心配するファンにとっては順調な回復を思わせる朗報だが、これまで出場の多かったNHK杯に出ないことについては失望の声もあがっているという。
「大会を見に行きたいファンにとっては、海外は時間もお金もかかります。日本での試合ならチケットさえ確保できればなんとかなりますからね。フィギュアの場合、どの試合に出るかは大きな戦略の一つで、ケガからの復帰となる羽生選手にとっては練習時間の確保と体調を考えれば、本番まで少しでも時間が欲しいところ。その意味では今季の出場がシーズン中盤までずれ込むのは当然といえます。確かに、NHK杯は第4戦で、ヘルシンキ大会とロシア大会の間ですから、こちらを選択してもおかしくはありませんでした。しかし、羽生選手を苦しませた大きなケガは、昨年NHK杯の前日練習で負ったもの。羽生選手は過去にも、他の選手と衝突して負傷した中国大会もそれ以来出場していません。よけいなストレスを負わないためにも、悪いイメージが残るリンクを回避するのはありえることだと思います」(スポーツライター)
先頃、日本スケート連盟が、昨年欠場したため全日本選手権での実績がなく、出場権のない羽生選手のシード権を認める決議を発表した。また、来シーズンの世界選手権は19年3月に日本で行われる。NHK杯に出場しないこともあり、羽生選手が出場するであろうこの2つの大会は、プラチナチケットになることは間違いない。
(芝公子)