サッカーW杯で、日本代表がコスタリカ代表と対戦し0対1で敗れたことで、ドイツ戦の歴史的勝利から一転して酷評が飛び交っている。中でも後半、クリアミスが失点に結び付いたDF吉田麻也には厳しい声が相次いでいるが、
「日本代表の誇りを胸に戦っている選手に、戦犯という言葉を使わないであげて」
とツイートしたのは、元プロ野球選手で野球解説者のG.G.佐藤氏だった。
佐藤氏は08年の北京五輪に日本代表として出場したが、準決勝の韓国戦での致命的なエラーの連発により逆転、追加点を許して、日本は敗戦。3位決定戦のアメリカ戦でもフライを捕れず、メダル無しの「戦犯」として猛バッシングを浴びた苦い過去がある。スポーツ紙デスクが振り返る。
「エラーの『E.E.佐藤』などと呼ばれ、奥さんにも『死にたい』とメールを送っていたことが明かされています。以降、彼のプロ野球人生は下降線をたどり、イタリアのチームや国内の社会人チームに所属。その後、一時は千葉ロッテでNPB復帰を果たしましたが、14年に現役引退した。最近のインタビューでも『まだ当時のことを思い出す』『もう一度、あの場面に戻ってやり直したい』と、悔しい思いが残っている様子。いまだトラウマを引きずっているのです」
今回の訴えは、世界大会の怖さとバッシングの痛みを十分に知るからこそ。説得力のある発信と言えるだろう。