RIZINで活躍する格闘家でユーチューバーの朝倉未来が手掛ける「1分間最強を決める。」がコンセプトの格闘イベント「Breaking Down(以下、BD)」。その人気ぶりが、昨年の発足以来、エラいことになっている。格闘技ライターが解説する。
「フル出力で1分間殴り合うという分かりやすさ、BD4(第4回大会)でのこめお、BD5での飯田将成のブレイクで、一気に火がつきました。10月の【YouTube動画再生数 月間ランキング TOP10】には、11月3日に行われたBD6のオーディション動画が実に5本もランクインし、YouTubeを完全にジャック。試合本編を見るには、前売りで約3300円、当日で約3800円というPPV料金がかかりますが、その収益は前大会のBD5の3倍にまで膨れ上がったと、プロデューサーのYUGO氏が明かしています」
12月3日に開催された「Breaking Down6.5」はYouTubeで無料公開され、こちらも瞬く間に300万回再生を超えている。
「出場選手はプロの格闘家から完全な素人、ユーチューバーや街のケンカ屋まで、バラエティーに富んでいます。オーディションでキャラクターをアピールできれば一夜にして注目の存在となり、自身のYouTubeチャンネルの登録者は激増。SNSのフォロワーも倍増です。試合に出場すれば広告案件も舞い込み、大きな影響力と収入を手に入れることができるんです」(前出・格闘技ライター)
事実、初出場となったBD5での衝撃的なKO勝ちに加え、寡黙で硬派なイケメンぶりとジブリ好きのギャップ萌えで「BDの顔」となった元プロボクシング日本ランカーの飯田は、どこを歩いても人だかりができるほどの有名人に。回を重ねるごとに新たなスターが生まれており、このブームは当分、落ち着きそうにない。
その一方で、不安要素も出ていると明かすのは、格闘技イベント関係者である。
「BD6の前日会見で『会津の喧嘩屋』久保田覚が、対戦予定だったまさおをイスで殴って流血させる事故が起きました。これまで同イベント最大の売りでもあった、出場者同士の『煽り合い』に今後、制限がかかりそうです。また、女子部のオーディションの審査員や試合解説として関わってきた女子キックボクサー・ぱんちゃん璃奈が、那須川天心と武尊のサイン入りポスターを偽造販売したとして逮捕された。この事件の影響も、イベントに暗い影を落とすでしょう」
とはいえ、そんな騒動でさらに注目度を高めているのだから、現時点で最強のコンテンツであることは間違いない。次回大会、BD7の模様は、年明けから順次公開される予定だという。