発言が意味シンだ。
阪神・岡田彰布監督が12月10日、関西ローカルのラジオ番組に生出演し、来季の展望を語った。興味深かったのは、新外国人の起用法。「2投手2野手」の新外国人選手の獲得が決まっているのだが、その野手2人、前アスレチックス3Aのシェルドン・ノイジー内野手と前レッドソックス3Aのホアン・ミエセス外野手を指して、
「(スタメンで)2人はたぶん使わないと思いますよ。今、考えているのは、レフトに外国人っていう…」
と、宣言。
「レギュラー争いで競争させるってこと?」と司会者が質問すると、岡田監督は、
「競争というか、ノイジーのほうはね、一応メインでとったんだけど」
と言い、ミエセスはノイジーに何かあったときに使う控えとして獲得したことを打ち明けたのだ。
ミエセスは控え。そうなると、気なるのは来季の外野布陣。中堅の近本光司はスタメン確定だが、右翼のポジションは「空席」ということになる。
「来季2年目の前川右京をライトで育てていくのではないか。秋季キャンプではその長打力に一目を置いていましたから」(在阪記者)
前川は左投げ左打ちの大砲候補だが、弱点は「肩」。秋季キャンプはレフトでスタートしたものの、岡田監督の「左翼線は(左利きにとって)反対向きやから、肩が弱かったら余計にボールがいかん。右翼線なら」の進言でライトに専念することになった。
「岡田監督は第一次政権時、ルーキーの鳥谷敬をスタメンで使い続け、一人前に育て上げました。外野のレギュラー候補には、ドラフト1位の森下翔太外野手(中央大)、井上広大もいます。前川を含めた3人が競争し、それに勝った者が1年間使ってもらえるのでは」(前出・在阪記者)
大山悠輔を一塁、佐藤輝明を三塁に固定するプランが明かされているが、来季のタイガースには、ライトから新ヒーローが誕生するかもしれない。
(飯山満/スポーツライター)