12月15日に大腸ガンで亡くなっていたことがわかった、女優でタレントの、あき竹城さん(享年75)。
あきさんは近年、バラエティー番組でも活躍し、「秘密のケンミンSHOW」(日本テレビ系)や「炎の体育会TV」(TBS系)などに出演していたが、20年9月に「炎の体育会TV」を降板して以降、表舞台から姿を消していた。ベテランの芸能ライターが語る。
「8年間レギュラーを務めた『炎の体育会TV』の降板発表時も電話出演で、『めちゃめちゃ元気ですよ!』といつもの張りのある声で応対していましたが、以後は事実上の活動休止状態に。今年2月、一部メディアの取材で、コロナ禍のため仕事を休んでいることが伝えられましたが、今回、所属事務所の発表により、降板時の2年前から闘病生活を送っていたことが判明したわけです」
あきさんは1970年代に色香系ダンサーとしてデビュー後、コメディエンヌとしてテレビに登場し、映画「楢山節考」や「男はつらいよ」など、多くの作品に出演。名バイプレーヤーとしての地位を確立した。テレビ関係者によれば、
「山形弁の明るいトークとキャラクターはプライベートでもそのままで、大御所とは思えない周囲への気配りは、こちらが恐縮するほど。温厚で誰にでも同じように接してくれるし、どんな共演者にも合わせてくれる。それだけに、バラエティー番組では助かる存在だったんです」
そのバラエティー番組では、こんな印象的なシーンもあったという。テレビ関係者が続ける。
「以前、『しくじり先生』(テレビ朝日系)に松本明子が出演した時のこと。松本が過去、自分が自己中心的だったという内容の『しくじり』について話していると、それを聞いていたあきさんが『一緒に旅番組に行くと、必ず手を組んでくる。迷惑なのよね、アレ』とバッサリ。『向こうに行こうとしたら引っ張られるし、手は汗でベトベト。イヤなのよぉ』とさらにダメ出しして、松本をボー然とさせていました。松本が共演者にやたらベタベタするのは視聴者の間でも不評だったのですが、周囲のタレントは突っ込まない。それをスタジオを笑いに変えながら、サラリと言ってのけるあたりは、彼女のキャラのなせるワザでしたね」
お茶の人気者がまたひとり、消えてしまった。合掌。