大晦日に放送される恒例の歌番組「年忘れにっぽんの歌」(テレビ東京系)の出演者が発表され、演歌歌手中心の重厚感ある顔ぶれがNHK紅白と比較されている。
第55回目となる今年の「年忘れにっぽんの歌」は、毎年大みそかと夏・秋に放送する演歌・歌謡曲を中心とした音楽番組。12月31日は「NHK紅白歌合戦」の裏番組となる。
かつては演歌ファンを中心に人気が高かったが、今年も北島三郎や里見浩太朗、小林幸子、山内惠介など鉄板の演歌歌手を揃えた上で、早見優や森口博子、南野陽子など80年代のアイドル歌手も出演。目を見張る充実ぶりを見せている。テレビ誌記者が言う。
「一方の紅白は若年層を意識してか、初めて聞くようなアーティストが何組も登場し、目玉もない。そのため特に50歳以上の視聴者は『にっぽんの歌』に興味を持っているようですね。録画放送ゆえ生の臨場感こそ味わえませんが、『もし生放送であれば、15%ほどの視聴率を取るのでは』と、業界関係者の間でもっぱらです」
今年はBS日テレ、ニッポン放送、各地の独立放送局が同時生放送し、ABEMAも生配信する「ももいろ歌合戦」も、例年以上に注目されている。
「21年の紅白は、2部の平均世帯視聴率が34.3%。前年からは6.0ポイント下落し、今年はさらなる低下が予想されています。大晦日の歌番組の視聴率は、今後ますます分散されていくかもしれません」(前出・テレビ誌記者)
紅白の時代はいよいよ終焉を迎えるのか。
(ケン高田)