1月17日、沖縄警察署の襲撃事件を主導したとして、暴力団組員の男が逮捕された。昨年1月、沖縄市の路上で警察官が警棒を当てて男子高校生が失明した事件をめぐり、およそ400人の若者が沖縄警察署に集まり、一部が投石して車両などを損壊していた。
男はSNSなどで警察署への襲撃を呼びかけたとして、暴力行為等処罰法の集団的器物損壊の疑いが持たれている。ただ、失明した男子高校生と面識はなく、警察は男がトラブルの報復を目的に襲撃を呼びかけた可能性があるとみて、捜査を進めている。
男の逮捕に世間では「全然関係ない大人が出てくるな」「単なる便乗では」などの批判が相次いでいる。その様子を見て「実際に参加した若者は、お祭り感覚だったのでは」と語るのは、沖縄市の20代の若者だ。今回の事件における地元の若者の見解を聞いてみると…。
「もし事件が今年であれば、400人も集まらなかったかもしれません。昨年4月から新成人が18歳に引き下げられたので、今あんな事件を起こせば、未成年でも逮捕は免れない。成人になる前に暴れてやろうという未成年が集まって、暴れちゃったのかなと。襲撃に参加したのは、イベント好きのいわゆる『陽キャ』であって、ヤンキーでも何でもない、という話も聞きますね」
地元の若者としては、混乱に生じて悪さをしたかっただけなのでは…という認識があるようだ。この事件では、逮捕された男から指示を受けた少年を含む7人が、暴力行為等処罰法違反の疑いで書類送検されている。
一方で先日、成人式を迎えた20歳の女性は、次のように語るのだ。
「あの事件以降、街でパトカーや警察の巡回をよく見かけるようになりました。特に成人の日にはパトカーが多く、20歳未満の子がお酒を飲んでいないか、取り締まっていたようです。居酒屋でも年齢確認が厳しかったですね。私が一緒に飲みに行った同級生の中に20歳未満の子はいませんでしたが、19歳の子がいるグループの幹事の子は大変だったと聞きましたね」
地元の若者は、少なからず事件の影響を受けているようだ。