「検討」の次は「決断」だってよ──。
1月23日、岸田文雄総理は衆参両院で施政方針演説を行い、防衛力の抜本強化や物価高騰対策、構造的な賃上げなどを訴えた、だが、あまりにも中身のない言説に、国民はアキレ返っている。
中でも最重要と位置づけた子供・子育て政策では「子供ファーストの経済社会を作り上げ、出生率を反転させなければなりません」としつつも、具体策に関しては「出世払い型の奨学金制度の導入にも取り組みます」と発言したのみ。野党関係者も怒りに震えながら、
「かつて『検討』という言葉を使いすぎて『遣唐使』ならぬ『検討使』なる、あだ名をつけられていましたが、今回は『決断』という言葉を6回も使ったことが、話題になっています。また、『異次元の少子化対策』というワードがあまりにもメディアにイジられたことを受けてか、今回は『次元の異なる少子化対策を進める』と、微妙に表現を変えていたところも、失笑モノでしたね」
物価高騰で国民の生活が一気に困窮する中、岸田総理が「決断」したことといえば、安倍国葬の強硬、防衛費増税、原子力発電所の期限再延長と、国民の感情を逆なでし、不信感を増幅させることばかり。昨年5月に66%という高い支持率を演出した国民が、実はニセモノ政権だったと気付いたものだから、今や政権支持率は28.1%と最低を更新する始末。30%を切ると「危険水域」と言われるが、もはやジリ貧状態だ。ネットライターは、こんな「現象」を明かした。
「あまりにひどい施政方針演説を受けて、Twitterの検索で『岸田』と打ち込むと、関連キーワードに『岸田 無能』『岸田 暗殺』などがサジェストされるほどです。過激な言葉による誹謗中傷は許されるものではありせんが、それでも一部の国民感情を反映していると言わざるをえません」
1月8日のNHK「日曜討論」で、衆院解散・総選挙の時期について「まず、やるべきことをやり、適切な時期に国民の皆さんの判断をいただきたい」と発言していた岸田総理。「まず、やるべきこと」は、国民生活をドン底に叩き落とさないためにも、一刻も早く退陣することではないか。残念ながら「総理の器」ではなかったのだ。