【サッカーW杯『日本代表サポーター』の清掃活動に世界が感動!】
予選敗退が決定した日本代表だが、世界中に感動を与えていた。試合後にスタンドでゴミ拾いなどの清掃活動を行う日本人サポーターに現地ブラジル人たちが深く感動。海外メディアでも広く報道された。その反面、一部の日本人からは「現地の清掃業者の仕事を奪っている」という指摘もあった。
いや~、残念だったね。スポーツの世界には勝者がいれば、必ず敗者もいる。4年後には、我々も勝利の美酒に酔いたいね。
ところで、このゴミ拾いのニュースを見ると、はるばるブラジルまで行っちゃうファンはやっぱり違うね。大したもんだ!
でも、それに対して「現地の人の仕事を奪っている」とか言う人までいる。何なんだろうね。その日本人サポーターたちが集めたゴミをホテルに持ち帰り、飛行機に載せて日本まで持って帰ってきて、何が何でもブラジル人にゴミ処理させないとしたわけじゃないんでしょう。常識的に考えて、スタジアムにいる清掃員に渡すか、ゴミ箱に入れて帰るよね? だったら、別に仕事を奪ったわけでもないじゃん。「手伝ってくれてありがとう」というだけの話だよ。「清掃員の仕事を奪っている」なんて言う人は、相当ひねくれた根性の持ち主としか思えないね。
それに、やたらと選手や監督批判を口にする人もいるよね。もちろんスポーツを熱く語りたくなるのは、理解できるし、悪いことじゃないんだけど、やはり選手や監督は文句を言い返せないんだからさ。
昔、私が本当に腹を立てたことがあった。サッカーじゃなくて野球の話だけど、王貞治さんがホークスの監督に迎えられた。ファンも最初は万歳ともろ手をあげて大歓迎したのに、連敗が続いたらバスに生卵投げつけられた。そんなひどい仕打ちってある? その時の王さんの歯を食いしばって下を向く顔、忘れられないね。でも、勝ちだすとまたコロッと手のひら返してね。
そりゃ勝ち負けも大事だけどさ、スポーツのロマンとか、選手や監督のストイックさに目を向けられる人は減っちゃったのかねぇ。
渋谷の交差点でワーッと騒いでいるヤツらのニュース映像とか見ると、本当に恥ずかしくなるよね。試合を見て、つい盛り上がって騒ぐことが悪いとは言わない。騒ぐことが目的なのがダメなんだよ。もっと選手や監督の生き様から見てほしいね!
◆プロフィール みのもんた 1979年に文化放送を退社後、フリーアナとなる。以後、数々の番組で司会、キャスターを務める。1週間で最も生番組に出演する司会者のギネス記録保持者でもある。