来年の東京都知事選では、現職の小池都知事が三期目を目指すのか。そして対立してきた自民党は、候補者を擁立するのか。
早くもそんな話が囁かれ始める中、自民党内で今、都知事候補として名前が急浮上している人物がいる。なんと、青山学院大陸上部の原晋監督である。
原監督は04年に青学陸上部監督に就任。箱根駅伝4連覇を含む、6度の総合優勝を果たすなど、その指導手腕が注目されると同時に、近年はテレビ出演に講演と多忙な日々を送っている。
1月28日には「クイズ!倍買(ばいばい)」(TBS系)に出演し、100万円を獲得して喜びを爆発させていたかと思えば、NHK「サタデーウオッチ9」にコメンテーターとして出演するなど、八面六臂の活躍ぶり。自民党関係者も言う。
「確かに原さんは都知事候補として名前が挙がり、接触を試みる動きもある。もっとも、すでに最近の国政選挙では常に有力候補の一人として浮上しており、それだけカリスマ的な指導力と、バランスの取れた感覚が高く評価されているということ。知名度も抜群で、喉から手が出るほど欲しい候補ですよ」
問題はやはり監督業で、
「政治家転身へ腹をくくるかどうかは、今年の出雲、全日本、そして来年の箱根駅伝と三大駅伝を終えて、ひと区切りつけてからでしょう。特に箱根で勝てなければ、原さんは動かないと思いますよ。あとは、原さんを支える奥さんの意向が大きいのでは」(駅伝関係者)
一方、小池氏の動きはどうか。都議会関係者が語る。
「昨年末から太陽光発電関係など、大きなテーマを次々に掲げ、都民に猛アピールしている。これが三期目への布石なのか、それとも国政への布石なのかは不明です。ただ、都知事選となると小池さんのマンネリ感は否めず、都民の間で『そろそろ交代しては』という機運が高まる下地がある。原さんとぶつかるようなことがあれば、かなりの接戦になるのでは」
両者の激突、見てみたい。
(田村建光)