北朝鮮が2月20日早朝、西岸付近から弾道ミサイル2発を発射した。いずれも日本のEEZ(排他的経済水域)の朝鮮半島東側に落下したとみられ、朝鮮中央通信は「超大型ロケット砲2発の射撃訓練を実施した」と報じている。
北朝鮮は18日にも大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射。こちらは約66分間飛んだのち、北海道の渡島大島の西方約200キロ、EEZ内側の日本海に落下したとされ、函館からも火の玉が落ちる様子が確認されている。軍事ライターによれば、
「20日のミサイルは、前日に米韓両軍が朝鮮半島周辺で実施した空中訓練の対抗措置とみられています。また18日のミサイルについては、北朝鮮が事前計画なしに抜き打ちで打ち上げたと伝えており、より実践的な段階に入っていることをアピールしています。金正恩総書記は今後、太平洋に弾道ミサイルを撃ち込む可能性があると匂わせており、緊張は高まるばかりです」
北朝鮮は昨年、70発以上のミサイルを発射し、今年はそのペースに拍車をかけそうな勢いだが、一方で国内では「食料危機」が大問題になっている。
「韓国通信社の聯合ニュースによれば、北朝鮮南部の開城市では毎日数十人の餓死者が出ているといい、自死者も続出しています。慌てた金総書記は現地を視察した上で、開城市への食料無償配給を実施しましたが、結局はその穴埋めのため、他地域から献納を求める始末。国民の食糧を犠牲に、ミサイルを打ち上げる暴挙を繰り返しているにすぎません」(北朝鮮事情に詳しいライター)
ちなみに、ICBM一発は40億円に上るという。