北朝鮮がミサイル発射による恫喝をエスカレートさせている。
今年に入ってからの一連の異常事態を受け、アメリカは韓国海軍や海上自衛隊との合同訓練の名目で、米海軍横須賀基地を母校とする原子力空母「ロナルド・レーガン」を日本海に配備し、北朝鮮に対する軍事圧力を強化。実はこの空母ロナルド・レーガンの存在が今、金正恩総書記に軍事圧力を超えたリアルな脅威を与えている。
米海軍の戦力に詳しい軍事専門家が明かす。
「ロナルド・レーガンは米海軍第7艦隊に所属する、第5空母打撃軍を率いる母艦です。具体的には、ミサイル巡洋艦、ミサイル駆逐艦、攻撃型原子力潜水艦などを率いて作戦を遂行。さらに、蒸気式カタパルトを備えるロナルド・レーガンは、60機以上の艦載機を次々と発艦させることもできる。つまり、仮に朝鮮半島で北朝鮮の挑発による有事が起きた場合、ロナルド・レーガン率いる第5空母打撃軍は、在韓米軍や韓国軍などと連携、協働して、北朝鮮を即座に叩くことができるのです」
では、その戦力はどれほどのものなのか。この軍事専門家が続ける。
「まず、電子戦機・EA18Gグラウラーが北朝鮮のレーダー網や通信網に打撃を与え、北朝鮮の防空能力を短時間で無力化する。その後、第5空母打撃軍が、北朝鮮のミサイル発射基地をはじめとする軍事拠点をことごとく破壊。精密誘導弾を搭載する戦闘攻撃機・F18スーパーホーネットも、この作戦に加わります。さらに、ロナルド・レーガンの一部の艦載機には、金総書記が首都・平壌に建設した地下100メートル以上の指揮所、シェルターを攻撃、破壊できる、バンカーバスターと呼ばれる地中貫通型爆弾の搭載も可能とされる。アメリカがその気になれば、わずか半日で北朝鮮を制圧できる、と言われているのです」
そして、これらの戦力情報はアメリカからのブラフ情報として、金総書記の耳にも届いており、常軌を逸したミサイル発射は金総書記の怯えと焦りの表れだというのだ。
アメリカの俚諺にもあるように、「弱い犬ほどよく吠える」ということか。