連載開始から36年を迎え、シリーズ累計発行部数1億2000万部、「ウルトラジャンプ」3月号で第9部の新連載が始まった、荒木飛呂彦作「ジョジョの奇妙な冒険」。このスピンオフ作品で、NHKで実写ドラマ化されている「岸辺露伴は動かない」の映画版「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」(5月26日公開)の特報とキャラクタービジュアルが公開された。青年時代の岸辺露伴役に「なにわ男子」長尾謙杜が抜擢され、早くもジョジョファンから大ブーイングが出ているのだ。
原作ファンだというテレビ関係者がため息をつく。
「高橋一生の横顔、1日1食の食事で維持している細身の体型は、漫画のリアリティーを追求するあまり自宅まで売ってしまう、ストイックで鋭い観察眼を持つ漫画家・岸辺露伴のイメージにピッタリでした。ところが青年時代の岸辺露伴に抜擢された長尾謙杜は、似ても似つかぬ骨太のガッチリ体型。エラが張った顔に厚い唇、太い眉毛というゴツい顔つきです。ジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子社長がテレビ局に『なにわ男子』をゴリ押ししていると報じられたことがありましたが、道枝駿佑など、若い頃を演じるにふさわしいメンバーは他にもいたでしょう。長尾は同じくNHKの大河ドラマ『どうなる家康』でも、家康の義母弟役に抜擢されたばかり。原作のイメージを損なわないよう小道具ひとつひとつに凝ってきたNHKの番組スタッフと出演者の努力と世界観構築が台無しです」
岸辺露伴をめぐっては、アニメ版を担当し、実写版ドラマでも声の出演をした声優・櫻井孝宏が既婚であることを隠して2人の女性と交際していたことが発覚するスキャンダルがあった。
「ファンとしてはこれ以上、原作のイメージを損ねてほしくないと思っていたところに、ジャニーズ事務所が横槍を入れた形ですからね。せっかくパリ・ルーブル美術館でのロケも実現して期待が高まっていたのに。ガッカリです」(前出・テレビ関係者)
ビジュアルでダメ出しされた長尾は、これで視聴者を納得させるだけの演技力が伴わなければ、原作ファンのブーイングは鳴り止まないだろう。