TBSラジオの月~木の朝8時半からは、パンサー・向井慧が司会する「ふらっと」が11時まで放送されている。曜日替わりのアシスタントがおり、火曜日の2月21日はココリコ・田中直樹の予定だった。ところが、用事があって欠席した田中の代わりに、ラジオから流れてきたのは、
「おはようございます。屋根裏のタケ小山です」
という張りのある、やや高めの声だった。関口宏「サンデーモーニング」(TBS系)のスポーツコーナーで、ゴルフのコメンテイターとして出演しているのが、ゴルファーでゴルフ解説者の小山氏だ。突然、ゲストとして「ふらっと」に出演したのかと思いきや、それはシソンヌ・じろうのモノマネだったのだ。
それにしても断定口調で物事をスパッと言い切る小山氏の特徴をよく捉えており、目を閉じて聞いていると、小山氏だと錯覚してしまう出来栄えだった。小山氏本人が言う。
「シソンヌとは仲がいいんです。ボクが出演するインターFMの『グリーンジャケット』という番組にも出演していただいています。1年ほど前にボクに内緒で、九州のラジオ番組でモノマネを始めたようですが、冗談で『本人に許可を得なければダメだろう』と連絡をしたら『そ、そ、そうなんですかぁ~』といつものボケが返ってくるだけでした。モノマネされる立場になったのは正直なところ、嬉しいです(笑)。じろうは芸達者ですから、いろんな真似ができるんでね。ボクの特徴をつかむのは天才的だと思います」
この日はじろうが出演することも、じろうが自分のモノマネをすることも知らなかった小山氏に対し、多くの知人から「TBSラジオを聴けよ」との連絡がきて、慌ててラジオをつけたという。小山氏が続ける。
「この日にじろうが出演することも知らされていなかったし、まさか番組冒頭から『タケ小山です』ってマネをするのにも驚きました。彼は唯我独尊の芸風ですから、ボクの真似でずっとやっていく気のような…」
司会の向井から「タケさんの真似はもういいから」と言われても、じろうは全く気にすることなく「タケ小山です」と番組のほとんどを小山氏になりきって、大いに笑わせた。
番組終盤にはスタジオに突然電話がかかり、それが小山氏本人からだったのも、ラジオならではの小回りの利く演出。ラジオからは同時に2人のタケ小山の声が流れたのだから、傑作だった。
「タイムフリーで放送を聴き直すことができますので、興味のある方は是非ともお聴きになってほしいです。以上、屋根裏のタケ小山でした」