まずは、中国で最近話題になっている反日エリアをレポートしよう。
〈日本国旗を踏みつけるマッサージ店〉
7月上旬、河南省許昌にオープンしたマッサージ店で記念イベントが開催された。店の入り口前には長さ約8メートル、幅約5メートルの日本国旗を敷いて、その上で女性ダンサー4人がにこやかな表情で踊るのだった。さらに国旗には、「中国人が入店すれば割引、日本人が入店すれば骨折させる」という悪質な宣伝文句が書き込まれていた。
続いて同じ踊りでも、北京では6月下旬頃から予告なしで町中に現れる反日集団が評判を呼んでいる。
〈踊る反日おばちゃん歌劇団〉
夜になるとオモチャのライフルを持った10人ほどの中年女性が路上を行進しながら現れ、その場でダンスを開始。クライマックスになると日本兵の格好をした男が登場して、中年女性たちが銃口を向けて囲み、日本兵役が投降して寸劇は終了。颯爽と去っていく。
「日本国旗を踏むマッサージ店や踊るおばちゃん歌劇団は、中国版ツイッターで写真が投稿されて一気に広まった。新聞やテレビよりもすぐに“反日行動”を共有できるため、投稿が増えています」(中国紙で働く日本人記者)
日本人への侮辱は黒竜江省ハルビンにもあった。
〈日本兵風反日トイレ〉
中華レストランの男性用トイレは、中国の反日映画に登場するちょび髭を生やした日本兵の顔をモチーフにした小便器。大きく開けた口に小便することで、日本への怒りを発散させることを目的として、店のオーナーが作らせた。
これだけでも笑えない話だが安徽省馬鞍山では国際問題に発展してもおかしくない写真が貼られている。
〈個室には天皇陛下、小便器には歴代総理〉
フードコートの男性用トイレに入ると、小便器の上に安倍晋三や野田佳彦といった歴代総理の名前と顔写真が貼られている。さらに、非礼なことに大便器の個室には、天皇陛下の名前と顔写真まであるのだ。浜田氏はこう指摘する。
「反日感情は都市部よりも、地方の田舎町のほうが過激。政府に怒りの矛先が向かわないように、市民たちのガス抜きのために反日行動は黙認されています」
日本人をバカにすればするほど、市民のストレスは解消されているようだ。