WBC開幕前には、まさかこんなことになるとは思っていなかったことだろう。「ラーズ・ヌートバー不要論」を展開していた野球解説者の高橋尚成氏のことである。
高橋氏が自身のYouTubeチャンネルでヌートバー起用に否定的な見解を示したのは、1月26日の回だった。ヌートバーのメジャーリーグでの実績を見れば、NPBにはもっといい選手がいると指摘。
3月9日の中国戦(8対1で勝利)、10日の韓国戦(13対4で勝利)では、ともに1番・センターで出場したヌートバーが大活躍。1次リーグ4試合全てでヒットを放ち、守備でもファインプレーを連発したのである。
これを受けて、高橋氏が謝罪に追い込まれるハメに。「ヌートバー選手への発言についてお詫びします」と題してYouTubeに投稿したのだった。
「僕がマイナスな方の意見を言いましたけど、昨日(中国戦)の活躍なんかも非常によかったですし、ヌートバーのあの活躍は、認めざるをえないのかなと思うので…」
ところが、この謝罪がさらなる炎上を招くことになる。「認めざるをえないとは、どういう言い草か」というものだ。
高橋氏は韓国戦前、キーマンについて次のように言及していた。
「これは間違いなくね、ダルビッシュ投手ですよ。ダルビッシュ投手が抑えれば、チームが乗ってくるし、あれだけのピッチャーですから、抑えてくれると思ってますけど」
先発したダルビッシュは3回を投げて3点を失うも、味方の援護でWBC1勝目。そしてお立ち台に上がったのは、この日4打数2安打1打点の活躍を見せたヌートバーだった。
高橋氏の度重なる「ハズレな見解」も相まって、なんとも災難な攻撃を食らうことになったのだった。
(所ひで/ユーチューブライター)