「今回は大穴が的中しましたけど、僕の予想スタイルが特別なわけじゃない。ある程度、競馬を知っていらしゃるアサ芸読者の方たちと、そんなに変わらないはずです。違いがあるとすれば買い方ですね。確かに3連単、3連複は配当的に魅力的ですが、自分の本命馬が1着でゴールしたのに1円にもならない、という買い方を続けていては、年間トータルでプラスにするのは難しいでしょう。本命と対抗が1、2着した時に大勝ちしないで、いつ勝つんだ、と言いたいです(笑)」
競馬ファンなら1度は耳にしたことがあるだろう「予想上手の馬券下手」。常に買い方で悩んでいるムキも多いと思うが、3月29日に発売されるキャプテン初の著書「神の馬券術 年間収支をプラスに変える43の奥義」(KADOKAWA)には「単勝を制する者は馬券を制す」「『当てる事が大事』は負け組の代名詞」など、キャプテン流の予想スタイルから独自の買い方理論まで、年間収支をプラスにする奥義がふんだんに詰め込まれている。
「最近の競馬ファンは予想が上手なので、オッズがつらくて、つらくて(笑)。それでも少しはオッズの“妙味”があるので『買い方革命』で勝負しています」
オーシャンSの時の買い目を見てもわかるように、キャプテンの基本スタイルは単勝と馬連&ワイドだ。
「本に『買った時点でハズレが確定している馬券は買うな』と書いたように、基本的には、馬連は1点勝負です。ワイドは2点買っても両方当たる可能性がありますけど、馬連は2点買った時点で同着でもないかぎり、片方の馬券はハズレが確定です。なので、馬連で軸馬から相手5頭に流すのも多すぎですね。的中馬券は1つなのに購入した時点で4点はハズレが確定しているわけで、仮に1点1000円だとしてもマイナス4000円からのスタートになる。それを挽回した上で、さらに儲けを出そうという買い方ですから」
ただし、点数を絞ることは的中率が下がることも覚悟しなければいけない。
「このスタイルで3000レースぐらい“修行”しましたが、20連敗や30連敗は平気であるんですよ。2回ほど帯封を逃したこともありますし(苦笑)。それに資金が尽きたのでは、せっかくの競馬が楽しめなくなるので、オッズを見ながら馬連2点やワイドの3頭ボックスなど、ケースバイケースで工夫しています」
キャプテンが出演する「ウイニング競馬」では、年間250レース以上、それも決められたレースを予想しなくてはならない中、20年と21年は回収率100%超えを達成。昨年も約90%だった。
「大切なのは的中率ではなく、回収率です。今年はオーシャンSまで回収率は6%ぐらいでしたが、1度の的中で200%オーバーになった。例えば、パチプロは1日単位での収支を考えませんよね。好設定台やボーダー以上回る台を打ち続けて、年間トータルでプラスにするわけじゃないですか。競馬もそれと同じで、目の前のレースを当てようとしないこと。1レース、1日単位で見ると、どうしても馬券のスタイルを崩してしまいがちなので、長い目で見ることが大事です」
2年間、スロプロとして勝ち組だったキャプテンならではの馬券術。今週末から参考にしてみてはいかがだろうか。
キャプテン渡辺:ピン芸人。競馬歴は28年目。テレビ東京「ウイニング競馬」に出演中。著書「神の馬券術 年間収支をプラスに変える43の奥義」(KADOKAWA)が3月29日に発売。