競輪界のレジェンドからも“エトミキ”の愛称で呼ばれているフリーキャスターの江藤みき(51)。大御所の解説者にズバズバと切り込むスタイルは、視聴者からも好評だ。
美人ギャンブルキャスターの草分けと言えば、競馬界の鈴木淑子(66)であり、競輪界のしたらじゅん子だろう。その継承者がエトミキだ。
「私が競輪のお仕事を始めるきっかけになった『SPEEDチャンネル』のオーディションの審査員の1人が、したらさんでした。あとで『明るくて、笑顔が番組に合いそうだから』と、推していただいた理由を聞いたんですけど、でも、よく受かったな~(笑)」
エトミキは大学卒業後、商社務めを経てアナウンサーの事務所に入った。
「本当はトウカイテイオーが好きで、競馬に関わる仕事がしたくてスポーツ新聞社を受けたんですけど『何ができるの?』と門前払い。当たり前ですよね。それでアナウンサー学校に通って『グリーンチャンネル』のキャスターを目指したものの枠に空きがなかった。その時、当時の社長に勧められて『SPEEDチャンネル』のオーディションに挑戦したんです」
競輪を知るために97年から車券を買いはじめ、早26年。これまで数々の名場面も見続けてきた。
「グレードレースの伝説シーンは若くてかわいい後輩たちの“小娘”に任せて、“熟女”推しは、昨年9月26日、平塚F1戦の準決10Rです」
徹底先行タイプの野口裕史(39)と中西大(32)、宮下一歩(30)が激突。ジャンから熾烈な先行争いを繰り広げた。
「野口クンは1度、宮下クンの番手にハマるもお構いなしだし、中西クンも2人の叩き合いをまくるなんてさらさらなくて外から並んで行くし、シビれました」
結果は野口が逃げ切って1着、追走勢にハジかれた中西が6着、宮下は最下位の7着に沈んだ。
「戦法がブレていない選手が好きですね。DMM競輪のブログ『エトミキからのラブレター~わたしが愛する競輪選手~』を月1回更新しているので、見てもらえるとうれしいです」
当然、予想も熱い。「トリガミはハズすよりも恥ずかしい」がポリシーで、かつて鬼脚と呼ばれた井上茂徳(65)や闘将・佐々木昭彦(63)の予想にも平気で噛みつく。
「ファンの方たちの『え~、折り返すの?』とか『相手は絞ってよ~』という声を代弁しているだけです(笑)。車券を買うファンに寄り添うような番組にしたいですからね」
小田原競輪解説チャンネル「オダワライダーと勝利を掴め! 難攻不落の戦国バンク」では、トリガミの予想者がその場で手錠をかけられる「トリガミパトローラー」が人気だ。
「私は穴党なので、ほぼお縄にする側です(笑)。最近の車券のヒットですか? DMM競輪『エトミキ&林雄一の的中街道まっしぐら』(3月2日配信)で3連単2万1110円が当たりました。久留米FIの2日目10Rで、渡部哲男さん(43)の頭からの30通り買いでした」
エトミキといえば、6番車から総流しをする「メロンチャンス」が有名だが、
「渡部さんは1番車でしたけど、予想が難しくて荒れそうでしたし、回収率に特化した番組なので初の試みでした。でもこの作戦、今後も使えそうです(笑)」
読みも車券術も熟してきているようだ。
江藤みき(えとう・みき)72年2月12日生まれ。97年にSPEEDチャンネルでキャスターデビュー。現在は宇都宮、武雄、佐世保競輪のCS放送でMCを務め、YouTube配信の小田原競輪でもMCを担当。DMM競輪「エトミキ&林雄一の的中街道まっしぐら」他多数に出演中。