4月5日に心筋梗塞で亡くなった「ムツゴロウ」こと動物研究家の畑正憲さん(享年87)。1980年から21年間「ムツゴロウとゆかいな仲間たち」を放映していたフジテレビの「めざまし8」では7日、制作スタッフ達がムツゴロウさんの米寿の祝いを企画中の訃報だったと明かした。
ムツゴロウさんといえば、同番組のロケ中にライオンに右手中指を食いちぎられ、生きているシロナガスクジラの口の中に入り、大蛇にシメられて窒息死寸前になるなど、命懸けの動物との触れ合いで知られる。獣医師と誤解されがちだが、「人間を診る」医師になるため東京大学医学部に進むはずが、親に内緒で理学部動物学専攻に進み、その後、大学院で「アメーバの研究」をしていた元研究者だった。
ムツゴロウさんの他にも、意外な東京大学の卒業生がいる。
銀座クラブでの乱暴狼藉以降、地上波テレビから姿を消した香川照之は、文学部社会心理学科卒。心理学専攻は悪役になりきる怪演に役立ったが、銀座ホステスの「1000倍返し」は予測できなかった。
同じく地上波からは姿を消し、自身のSNSで自炊料理をアップする日々を送る三浦瑠麗氏は国際政治学者を名乗っているものの、農学部卒だ。環境問題を専攻していた三浦氏が、環境破壊を指摘されているメガソーラーで失脚するとは皮肉だ。
「オザケン」こと小沢健二や、作曲家のすぎやまこういち氏は東京芸大出身だと勘違いされるが、オザケンは文学部卒、すぎやま氏は薬学部から教育学部に転部した。
雑誌の企画でオザケンと東大OB・OG対談をしたことがある、映画監督で演出家の大宮エリー氏も薬学部卒だ。テレビ関係者が言うには、
「大宮さんは薬学部を出たリケジョなのに数学が苦手で、自分には理系の仕事は向いていないと達観していた。国家試験とブラジルのリオのカーニバルの日程が同じというだけでリオのカーニバル行きを思い立ち、国家試験を未受験。薬学部卒なのに薬剤師の資格を持っていないことを『週刊朝日』のインタビューで明かしています。それで東大卒女子の雇用実績がある電通に入社しました」
小椋佳や倉本聰、加藤登紀子、高畑勲といった、東大卒と言われても驚かないインテリ系芸能人、有名人もいるが、いずれも東大卒の学歴を売りにせず今の地位を築いたのだから、恐るべし「異能の人たち」だ。