2019年に誕生した独立野球チーム「琉球ブルーオーシャンズ」が、那覇地裁沖縄支部に自己破産申請したことが分かった。
球団は将来的に日本野球機構(NPB)入りを目指して、沖縄初のプロ野球球団として発足。当初は元ソフトバンクの吉村裕基、元中日の亀澤恭平などNPB経験者を複数受け入れて、沖縄県浦添市などに球団事務所を構えたが、昨年11月から業務が止まっていた。
事情を知る地元関係者が、経緯を説明する。
「2020年春からNPB2軍、3軍などと有料試合を行いながら、プロ野球チームのスカウトの目にとまる機会を増やそうとしていたのですが、コロナ禍で沖縄に緊急事態宣言が発出され、試合はおろか、グラウンドも借りられない状況だった。その後、賃金未払いが発生して、選手が次々と退団。球団は野球スクールに形を変えてすそ野を広げようとしたのですが、行き詰まってしまった」
地元メディア関係者も手厳しい。
「沖縄では地元有力企業を巻き込まないと、絶対に興行は成功しない。だけどあの球団は、それをないがしろにしていたから、協力を得られないデメリットが大きかった。まさに潰れるべくして潰れた球団」
NPBの下部組織では現在、2024年以降に複数の地域で、新たな球団設立の動きがある。この失敗を教訓として生かさなければならない。