タイの旧正月「ソンクラーン」で開催される「水かけ祭り」が、4年ぶりに復活する。4月13日から15日の間、バンコクをはじめとした各地で行われるが、そのタイミングに合わせてタイへの旅行を計画している人は多いのではないだろうか。しかし、
「初めて水かけ祭りに参加する人は十分に注意しないと、思わぬアクシデントや事故に巻き込まれるおそれがあります」
と語るのは、バンコクの旅行会社に務める男性だ。続けて解説するには、
「町中ではもちろん、バスやソンテウに乗っていても、水をかけられます。旅行者だからやめてと言っても容赦ないので、スマホやパソコンを持って歩く際には注意が必要です。祭りで使われるのは水道水ですが、ドラム缶に入れてかけたりするので、決して衛生的ではありません。誤って飲んでしまって体調を壊したり、水が目に入って結膜炎になったという旅行者もいます。酒を飲んで参加している外国人も多いので、割れたビール瓶の破片が路上に散乱しています。もし、ケガなんかして冠水した道路を歩くと、破傷風などの病気につながるおそれもあります」
そして女性の旅行者は、特に気をつけるべきことがあるという。
「旅行者に人気のカオサン通りやシーロムは、身動きがとれないほど混雑します。特に女性旅行者は体を触られる性的被害が多発しています。シーロムは歩行者天国になるので、駅の階段に人が密集して雑踏事故にもつながりかねません(写真)。町中では酔っ払ってバイクに乗っている外国人も多いです。あまりの人の多さに、テンパったタクシーの運転手が外国人旅行者をはねる…という事故もありましたね」(現地コーディネーター)
水かけ祭りの雰囲気だけを楽しみたいのであれば、ホテルの部屋から見る程度でも十分だ。特に今年は4年ぶりなので、タイ各地に人が集まり、大騒動になるだろう。思わぬアクシデントに巻き込まれて旅行が台無し…とならぬよう、十分な注意をするべきだ。