スマホを持つ若者のほぼ全員が利用している人気アプリの「LINE」に、新機能の「グループ通話」が追加された。複数のユーザーが同時に会話できるもので、テレビ電話会議でもおなじみの機能だ。多くのユーザーから歓迎されているグループ通話だが、これが原因でアイドルグループの結束にヒビが入る可能性があるという。アイドル誌のライターが説明する。
「アイドルグループではメンバー同士でLINEのグループを作り、連絡網として使うのはごく普通の光景。とはいえ、常にLINEに釘付けになっているわけにもいかず、実際にはメッセージを表示させるだけの“既読スルー”になっている人が多いのも実情です。しかしグループ通話機能になると、その既読スルーができなくなってしまうのです」
グループ通話機能では通話に参加しているかどうかが一目でわかるので、既読スルーと違って「後からチェックしよう」というのは不可能だ。また会話はリアルタイムで進むため、誰かに呼びかけられた時にすぐ返事できないと、「聞いてないの!」と責められるのは必至。そのため、会話に参加しているメンバーとそうでないメンバーの温度差が浮き彫りになってしまうのである。前出のアイドル誌ライターが続ける。
「アイドルグループには、集団行動以外では他のメンバーと接したくないというタイプの人もいます。それがグループ通話になると、場所や時間を問わず会話に強制参加させられるわけで、その状況を苦痛に感じてしまうこともあるはず。それがエスカレートすると、グループ通話には絶対に加わらないといった対応に繋がってしまい、メンバー間がギクシャクしてしまう可能性が高いのです」
一般社会でも、おしゃべり好きとそうでない人の間で、付き合い方に濃淡が出るのは普通のこと。今後のアイドルには「いつでも電話を苦にしない人」という条件も必要になってくるかもしれなそうだ。
(白根麻子)