4月6日夕方、10人が乗った陸上自衛隊の多用途ヘリコプター「UH60JA」が沖縄県宮古島近辺で消息を絶ち、その後の捜索で漂流する「陸上自衛隊」と書かれた未使用の救命ボートやヘリのローター部分などが発見された。森下泰臣陸上幕僚長は緊急会見で「航空事故」と断定した。
ただ、搭乗していた10人は7日夕方時点で行方不明のまま。UH60JAは長らく使用されてきた機体で安定性は高いとされ、当時の気象条件も比較的良好。レーダーから消えたのが離陸からわずか10分後のことで、何のトラブル信号も出さずに消失するなど、不明な点が多い。
場所が場所だけに多くの人々が疑いを持ったのが、中国との関連性である。軍事ライターが語る。
「4月5日午後6時ごろ、中国空母『山東』が、沖縄県波照間島の南方約300キロの太平洋を東進しているところを、海上自衛隊に発見されています。6日には情報収集艦が、沖縄本島と宮古島の間を南下していた。そのため『撃墜か』と思ってしまいましたが、現時点で確固たる根拠は見つかっていない」
ただし、撃墜されたと仮定した場合、こんな手法が考えられるという。
「痕跡を残さない、そして実戦への試験機会を増やしたことを考えれば、現在、中国が最も力を入れているという『電磁波兵器』が挙げられる。高出力のマイクロ波を発射し、電子機器を無力化するエネルギー兵器で、20年のインドとの領有権争いでは、人体への効果を狙って使用されている。最近は発射装置の小型化が進んでいるようで、各国が開発と同時に防御対策を急いでいるんです」
こんなものを巻き散らされたら、たまったものではない。