日本中を熱狂の渦に巻き込んだWBCだったが、盛り上がったのは本戦ばかりでなく、直前に宮崎で行われた合宿も同様だった。ところがそのキャンプ中、選手たちが移動のバスに乗り込もうとしている最中に起きたのが、周囲を騒然とさせる「怒号事件」だった。(3月15日配信)
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)1次ラウンドで4戦全てに快勝し、大谷翔平に待望の1発が出るなど絶好調で準々決勝に進んだ侍ジャパン。だが、2月に宮崎で行われた強化キャンプでは、報じられていない「事件」があったという。
それはソフトバンクとの壮行試合が行われた2月27日のこと。試合を終えた夕刻に侍ジャパンの選手が次々とバスに乗車しようとしていた時だった。その場に居合わせたファンが振り返る。
「キャンプ最後の日曜日とあって、バス乗り場前にはいつにも増して大勢のファンが詰めかけていましたね。お目当ては選手のサインをもらうことでした。ところが、阪神の湯浅京己が、ファンの『サインください!』という声を、なぜか無視するようにそのままバスに乗り込んでしまったのです」
同日はダルビッシュ有、佐々木朗希など、人気の選手が嫌がりもせずにファンサービスに徹していたのだが、
「執拗にサインをねだられていて、嫌気がさしていたのかもしれない」(球団OB)
このことが引き金となって事件は起こった。ファンが続ける。
「阪神のユニホームを着たファンがバス前方に立って、『湯浅! 出てこい!』と大声で怒鳴り出したんです。さらには『バスから降りてこいってゆうてるやろ! お前、ええ加減にせえよ!』と何度も叫んでいた。これには周りにいたファンも何があったのかと驚いていましたね」
恐らく湯浅の塩対応にブチキレた阪神ファンが、がまんできずに怒鳴り散らしたのだろうと推測される。もっとも、この後は特に大きなトラブルには発展しなかったというから、湯浅をはじめ、関係者もホッとしたに違いない。
絶好調の侍ジャパンの裏では、さまざまな事件が起きていたのである。