東京ディズニーランド(TDL)が4月15日に、開園40周年を迎えた。東京ディズニーシー(TDS)を含め、園内では周年のデコレーションが施され、パレードも刷新されるなど、お祝いムード一色となっている。
TDLはオリエンタルランドがウォルト・ディズニー・カンパニーからライセンスを受け、アメリカ以外で建設された初のディズニー・パークとして、1983年4月にオープン。1年目で1000万人が来園し、91年には累計1億人を突破。昨年2月にはTDLとTDSを合わせ、8億人の来客を記録している。
TDSでは来春、大規模拡張により新たなテーマポートが加わるなど「夢の国」はディズニーファンを魅了し続けているが、その裏には黒歴史ともいえる出来事が起きていた。
18年、TDLで着ぐるみを着たキャラクターとしてパレードなどに出演していた40代女性が、パワハラを受けたとしてオリエンタルランドに対し、損害賠償を求める裁判を起こした。エンタメ誌ライターが説明する。
「13年2月、その女性はショー出演中に、客に右手の指を折り曲げられて負傷。全治1週間の捻挫と診断されて労災申請したところ、上司から心の弱さを指摘され、過呼吸の症状が出るようになったという。その後、この女性に対する悪口やネガティブな噂話が飛び交うようになり、精神的に追い詰められた。裁判ではパワハラこそ認定されませんでしたが、厳しい目にさらされる職場環境を放置していたことを問題視。オリエンタルランドには88万円の支払い命令が出ています。判決がは昨年3月末のことでした」
オリエンタルランド側はこの判決を不服として、同年4月12日に、東京高裁に控訴している。
同社ではこの4月からパートやアルバイトを含む従業員の給料を、平均7%引き上げると発表。労働環境は改善されているという。
一方で21年には、ダンサーら約1000人に対し、配置転換や退職を求めていたことも報じられた。「夢の国」とはいえ、その裏にはどの企業にも起こりうる殺伐さが横たわっているのだ。