阪神にドラフト5位で入団し、3年目を迎えた村上頌樹が、4月12日の「7回パーフェクト投球」に続き、またもや驚異の快投劇を演じてみせた。
4月22日にバンテリンドームで行われた中日戦に先発登板した村上は、5回一死まで中日打線を無安打無四死球に抑え込む、快刀乱麻のピッチングを披露。その後、中前打を許し、前回から続いていたパーフェクト記録は「11イニング連続」で途絶えたものの、5回以降も中日打線をわずか1安打に抑える力投を続けた。
終わってみれば「2安打無四死球10奪三振」の完封劇。2連敗中だったチームを2対0で勝利に導き、自身もプロ入り初勝利を手にしたのである。
前回、村上を8回であえて降板させた自身の采配について「それは全く悩まへんかったなぁ」と話していた岡田彰布監督も、今回の村上のスーパーパフォーマンスにはさすがに舌を巻いたようで、感想を問われた試合後の勝利監督インタビューでは、
「うん、なぁ。それは村上に聞いたってくれ。もうオレはええわ。凄いなぁ」
と感嘆しきり。前回と同様、8回に打席が回ってきた際に代打を送ることを考えていたか、との質問には、次のように答えてベタ褒めしてみせたのである。
「いやいや、今日は最後まで。ちょうど100球でいくんちゃうか、ということやったし。そら想像以上よ。誰もが想像以上やろ。(昨シーズンまで)ほとんど1軍で投げてないようなピッチャーやからな。あとはええやろ、村上に聞いたって」
前回の試合翌日に本サイトが公開した記事(4月13日)では、パーフェクト投球を続ける村上に対し、試合を観戦していた記者たちの間から「第2の村神様」との声が上がったことを紹介した。今回の試合後、メディアは「村神様降臨」などの見出しで快投劇を報じたが、全国紙プロ野球担当記者は前回に続き、こう明かすのだ。
「試合後、阪神のベンチ内でも『第2の村神様』との称賛の声が上がりました。ここ2戦、先発ローテの西純矢とエースの青柳晃洋が相次いで崩れ去る中、村上は一躍、先発ローテの筆頭格に躍り出たと言っても過言ではありません」
言うまでもなく、村上の防御率は0.00。次回の先発登板が今から楽しみだ。